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概要:米国で手ごろな価格の住宅を探すのはかつてないほど難しくなっている。価格上昇と深刻な物件不足、加えてほんの数年前の記録的低水準から2倍余りに跳ね上がった住宅ローン金利により、無数の米国人が新たな住居への引っ越しやその他の人生の大きな決断を保留せざるを得なくなっている。
建設業者は建造を急いでいるが、それだけではこの需給ギャップを埋めることはできない。歴史的に市場を動かしてきた一つのグループ、つまり売却を望む住宅所有者の数が概して少ないのだ。
不動産情報サイト、リアルター・ドット・コムのチーフエコノミスト、ダニエル・ヘール氏は「物件の売り手も大半は同時に買おうとしていることを誰もが忘れていると思う。買い手にとって厳しい状況が続けば、売却物件の在庫も抑制される可能性がある」と語る。
閉塞感続く
潜在的な買い手と売り手は同じような待機の状態にある。住宅ローン金利がその主たる原因で、金利はさらなる上昇圧力にさらされているため、市場の閉塞(へいそく)感がすぐに大幅に緩和されることはなさそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)は26日までの定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを22年ぶり高水準に引き上げ、リセッション(景気後退)は予想していないと説明した。
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物件在庫の問題も何カ月も続いている。リアルター・ドット・コムのデータによれば、物件を売りに出す所有者を示す統計は6月、前年同月比26%減だった。
現在、静観の構えをとる住宅所有者の多くは30年ローンの金利が3%前後で推移していた時期に借り換えを行っている。金利が7%近い今、新たに物件を購入して引っ越すことは、より高コストのローンを組むことを意味する。現在所有する住宅を売却すれば大きな利益になるとしても、入居可能な物件が手の届かない水準であれば、現在所有する物件を手放すことは理屈に合わない。
信用スコア照会サービスを手がけるクレジット・カルマの最近の調査によると、今後3年以内に売却する予定があると答えた住宅所有者のうち67%が住宅ローン金利が下がるまで待つつもりだ。売却保留の姿勢を示したのはミレニアル世代が最も多かった。
クレジット・カルマの住宅・住宅ローン担当ゼネラルマネジャー、アニバ・ヒンドゥーヤ氏は「特にミレニアル世代は、大量解雇を経験し、2008年の住宅バブル崩壊を目の当たりにしている。彼らは住宅に関する決断の善しあしがもたらす影響の大きさを理解しているから慎重になっている。彼らは決断を諦めて、子供や人間関係、私生活の面で大きな犠牲を払いつつある」と語った。
幾つか例を挙げよう。
子供が大きくなって手狭に
ダニエル・ハートさん夫妻は19年、サンフランシスコ・ベイエリアにあるレッドウッドシティーに引っ越してきた。4ベッドルーム、2000平方フィート(約186平方メートル)の物件(現在の評価額220万ドル=約3億1200万円)は当初十分な広さだった。だが2人の子供が就学年齢に近づき、家族にはもっとスペースが必要になってきた。
ハートさんは「ベイエリアのコストは天文学的」と指摘。より広くて、質の高い学校が近所にあり、経済的に余裕を持った上で買える手ごろな住宅は何千マイルも離れたサンベルト地域の物件となる。ある調査では、ベイエリアでは子供1人を育てるのに年間推計3万5000ドル強かかる。「私たちがここで探している住宅の価格は自分たちのニーズには合わないだろう」と同氏は語った。
ハート夫妻の自宅
Photographer: Michaela Vatcheva/Bloomberg
子育て終了で小さめの家に住み替えたい
ディオン・ラバテさんと夫が1989年に13万ドルで購入した住宅はミネアポリス郊外にある1エーカーの緑地に位置し、3人の子供を育てるのにはぴったりだった。だが、2017年に夫を亡くしたラバテさん(64)は、子供が巣立った今ではこの家は大き過ぎると語る。現在の1700平方フィートよりは狭く、休日に子と孫をもてなせる程度の広さがある平屋を探している。できれば慣れ親しんだこの地域の物件が希望だ。
今の住宅はローンが完済しており、評価額は買ったときの3倍余りに上昇しているため、新規購入に用意できる資金はかなりの額に上る可能性がある。だが、同じような条件の人は多く、チャンスは少ない。
ラバテさんはあと1年か2年で迎える引退後の生活について新たなビジョンを持ちつつある。引っ越しを希望するなら、近隣地域以外に視野を広げる必要があることは悟った。「家族の思い出が詰まった家を持っていれば、その思い出を次の家でも引き継げればと望む。それが現実的かどうかさえ分からない」と語った。
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