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概要:日銀が12日発表した6月の企業物価指数(CGPI)速報で、国内企業物価指数は前年比4.1%上昇した。上昇率は前月の5.2%から縮小し、2021年4月以来の低い伸び率となった。燃料費の下落で「電力・都市ガス・水道」の伸び率が大幅に縮小したほか、「飲食料品」など「川下」部分の価格転嫁の動きも緩やかになっている。
[東京 12日 ロイター] - 日銀が12日発表した6月の企業物価指数(CGPI)速報で、国内企業物価指数は前年比4.1%上昇した。上昇率は前月の5.2%から縮小し、2021年4月以来の低い伸び率となった。燃料費の下落で「電力・都市ガス・水道」の伸び率が大幅に縮小したほか、「飲食料品」など「川下」部分の価格転嫁の動きも緩やかになっている。
7月12日、 日銀が発表した6月の企業物価指数(CGPI)速報で、国内企業物価指数は前年比4.1%上昇した。
ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値4.3%上昇も下回った。上昇率は昨年12月に10.6%をつけてから6カ月連続で縮小した。日銀の試算では、2月から反映されている政府の電気・ガス価格激変緩和対策事業が0.6%ポイント押し下げに影響した。
類別では「電力・都市ガス・水道」が前年比5.3%上昇で、伸び率は前月の12.8%上昇の半分以下になった。市況安で「化学製品」は3.8%下落。
前年比上昇率の寄与度で大きいものとしては、「飲食料品」が7.4%上昇、「鉄鋼」が7.8%上昇、「輸送用機器」が3.2%上昇。ただ、いずれも上昇率は前月を下回った。
前月比は0.2%の下落だった。「電力・都市ガス・水道」や「化学製品」が押し下げる一方で、「飲食料品」、「パルプ・紙・同製品」、ジュエリーなど「その他工業製品」が原材料費や燃料費、物流費の転嫁が続き、押し上げ要因になった。ただ、押し上げ寄与度はいずれも小さい。
日銀の担当者は飲食料品など「川下」部分のコスト転嫁について「ひところに比べると緩やかになっている」と指摘した。
全515品目中、前年比で上昇したのは430品目、下落は74品目だった。
同時に発表された輸入物価指数は円ベースで前年比マイナス11.3%となり、3カ月連続でマイナス。20年7月以来のマイナス幅となった。
*日銀の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
(和田崇彦)
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