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概要:オーストラリア準備銀行(中央銀行)の理事会が終わり、市場の関心は次期総裁人事に移っている。フィリップ・ロウ現総裁の任期は9月17日までで、チャーマーズ財務相は今月中に後任総裁を決定する予定だが次期総裁人事について沈黙を守っている。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)の理事会が終わり、市場の関心は次期総裁人事に移っている。豪中銀本部ビル、2016年3月撮影(2023年 ロイター/David Gray)
[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)の理事会が終わり、市場の関心は次期総裁人事に移っている。フィリップ・ロウ現総裁の任期は9月17日までで、チャーマーズ財務相は今月中に後任総裁を決定する予定だが次期総裁人事について沈黙を守っている。
ロウ氏が続投するか、それとも交代するか、市場の見方は定まっていない。チャーマーズ財務相には、新たな人物を起用すべきという世論の圧力がかかる。
豪中銀は4日に政策金利を据え置いたが、昨年5月以降、計400ベーシスポイント(bp)の利上げを実施している。
しかしロウ総裁は2021年、24年まで利上げはしないと繰り返し発言していた。昨年11月、ロウ総裁は自身のガイダンスに基づき住宅ローンを組んだ人々に「当時、われわれはそれが正しいことだと考えていた。今になって思うと、別の言葉を選んでいたと思う」と釈明した。
次期総裁候補には、現副総裁のミシェル・ブロック氏、豪中銀に10年以上在籍した経験を持つ財務省高官のジェニー・ウィルキンソン氏らの名前が挙がっている。ブロック、ウィルキンソン両氏がリストにあるのは、初の女性総裁誕生を求める世論を反映する。
このほか、昨年副総裁を辞任し民間に転じたガイ・デベル氏も「ダークホース」とされている。
任期を短くしてロウ総裁を再任し、金融引き締めサイクルの終了までの采配と、計画している組織・運営改革をやり遂げさせる可能性もある。
AMPキャピタルのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏は「ロウ氏続投が最も理にかなっている。レースの途中で騎手を変えるのは、決して良い考えとは言えない」と述べた。
ロウ総裁は12日に経済に関する講演を行う。自身の今後に関する質問が予想されるが、全て財務相次第と答える可能性が高い。
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