ガーナにある｢ファストファッションの終着駅｣…運ばれた古着の3分の1は埋立地行き

Daniel Attoh and Modestus Zame / Kashif Khan Productions

• ガーナのアクラにあるカンタマント市場では、世界中から古着が集まってくる。

• しかし、ファストファッションから流れてきた古着の多くは、埋立地に運ばれ、公衆衛生を脅かす原因となっている。

• 世界的な廃棄物問題が深刻化する中、この市場にはファストファッションのライフサイクルの最終地点として大きな負担がかかっている。

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ガーナのカンタマント市場は、世界有数の古着の集積地だ。3万人以上の業者、貿易業者、小売業者が、港に到着した衣料品から利益を得ようと働いている

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この市場は、世界中の古着の多くがたどり着く最終地点となっている。しかし、供給量が圧倒的に多く、3分の1以上の古着が廃棄物となり、埋立地に積み上げられ、水系を詰まらせ、海を汚染している

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グッドウィルやサルベーションアーミーといったアメリカの寄付団体は、輸出業者を雇い、リサイクルショップで売れない衣類を世界各地の選別施設に運んでいる

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彼らの選別施設では大量の古着から販売できない状態のものを選別し、適切に処分している。それでも、そこから抜け落ちて衣類の最終地点となるカンタマント市場まで運ばれてしまうものも少なくない。

アクラの港には、約60キログラムに圧縮梱包された衣類の包みがぎっしり詰まった輸送用コンテナが到着する。小売業者は中身を見ずに100ドルから300ドル程度でその包みを購入する

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そうやって入手した衣類の品質によって、小売業者の利益は左右される。良い衣類は10セディ（約124円）、安いものや破れたものは1セディ（約12円）で販売される

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かつては一部の業者にとって持続可能なビジネスだったが、衣類の包みの値段が上がる一方でその質は低下し、多くの人が負債を抱えるようになった

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品質を向上させるため、カンタマントの労働者はデニムジーンズを染めて新品に見せたり、靴を磨いて色を良くしたり、仕立て屋を雇って破れた服を繕ってもらったりしている

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安い古着の多くは、安価な素材と労働力で大量生産された｢ファストファッション｣だ。市場で売れないものは、近隣のビルに匹敵する高さの巨大な埋立地に移される

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埋立地に運ばれた廃棄物は、開放型の下水にまであふれ、洪水の原因となり、公衆衛生上の危機を引き起こす可能性がある。また埋立地は、マラリアを媒介する蚊の温床ともなる。古着の山に雨水が浸み込むと、コレラが蔓延する原因にもなる

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古着は街に面したビーチにも廃棄され、うずたかく積み上げらていく。それらはやがて波に流され、海を汚染する

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The Or Foundationなどの非営利団体が、ビーチに積まれた古着の追跡調査を行ったところ、わずか2カ月でボロボロになった衣類が絡み合い、大きな｢触手｣のようになったものが350も見つかった

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世界的な廃棄物問題が深刻化し、埋立地での処理が行われないようになってきており、ガーナなどの国々も、港から持ち込まれる廃棄物を再利用するためのクリエイティブな解決策が求められている。

ワークショップやThe Or Foundationからの支援を通じて、カンタマントの小売業者は縫製を学び、補修した衣服から利益を上げている

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また、売れない古着をシュレッダーにかけて、住宅の断熱材やマットレスにする方法を学ぶ人もいる。必ずしも大きな利益を生むとは限らないが、古着であふれかえるビーチのゴミを減らすことができる

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世界的には、当局者が法的なアクションを起こしている。フランスとスウェーデンはすでに、繊維メーカーに世界中の衣料品リサイクルの資金を提供するように求める｢拡大生産者責任｣法案を可決している

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現状では、リサイクルと廃棄物管理の負担はガーナが背負っている。拡大生産者責任の資金提供によってカンタマント市場の未来は代わり、グリーンな廃棄物管理のモデルになるだろう

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