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概要:米経済のハードランディング(硬着陸)を基本シナリオとするエコノミストが今年に入って増えており、特に先月の銀行セクターの混乱後に大幅に増加した。しかしモルガン・スタンレーのチーフ・グローバル・エコノミスト、セス・カーペンター氏はソフトランディング(軟着陸)が可能なことを示す兆候がなお見られると指摘する。
金融当局は景気減速だけでなくリセッション回避も目指すと指摘
大量解雇や信用収縮は差し迫っておらず、本格的景気後退は見込まず
米経済のハードランディング(硬着陸)を基本シナリオとするエコノミストが今年に入って増えており、特に先月の銀行セクターの混乱後に大幅に増加した。しかしモルガン・スタンレーのチーフ・グローバル・エコノミスト、セス・カーペンター氏はソフトランディング(軟着陸)が可能なことを示す兆候がなお見られると指摘する。
カーペンター氏はポッドキャスト「ホワット・ゴーズ・アップ」で、米経済成長が鈍化したとしても本格的なリセッション(景気後退)は回避可能と考える理由について説明した。
質疑応答は以下の通り。テキストは内容を明確にするため要約・編集を加えている。
Q:あなたはリセッションは回避可能だと考えてソフトランディング派に傾いているようですが、その理由は何ですか。
A:われわれはしばらく前からソフトランディング派になっている。リセッション入りは明白なのにそれを認めないのはどう考えてもおかしいとして、市場関係者の非難の的にされた時もあった。その後、1月と2月のデータが大きく改善すると、今度はわれわれがなお大幅な成長減速を主張していることが変だと言われた。そして現在はまた市場関係者の見方はシフトした。
われわれがソフトランディングを予想する論理は3つの部分から成る。最初は米経済の成長減速を回避するのは難しいというものだ。なぜ回避が困難かと言えば米金融当局が成長減速を目指しているからだ。当局はインフレ圧力抑制のため利上げを進めてきており、少なくともあと少しは利上げを続ける見通しだ。
次になぜリセッションには至らないと考えるかと言えば、当局は景気減速を目指すという選択と同時に、少なくともリセッション回避を目指すことも選択するとみられるからだ。当局がデータを精査する際、「大幅に減速しているが、まだ急減速には至っていないことを示す十分な証拠があるか」と自問するとわれわれはみている。なぜならそれこそが当局が利上げサイクルを停止する際の注目点だからだ。
従ってわれわれはさらなる景気減速を示す証拠は増えるものの、急減速を裏付ける証拠はみられない5月が最後の利上げになると考える。
論理の最後の部分は、米経済のリセッション入りには通常、景気減速を引き起こす何らかの要因か、ショックが必要というものだ。これは実際に起きている。
しかし、リセッションとなるにはさらにある種の増幅メカニズムが必要だ。景気が鈍化して企業が大量解雇を行い、失業が支出を圧迫する場合もあれば、大規模な信用収縮が起こり、経済活動が滞る場合もある。双方のケースとも可能性があるのは確かだが、差し迫っているわけではないとわれわれはみている。雇用市場はなおかなり健全であり、失業率は極めて低いからだ。また国内総生産(GDP)と就業者数の比率からみると、企業はなお若干人手不足となっている。
金融状況の引き締まりや銀行の融資抑制は明らかにみられるものの、融資の伸び鈍化はその前から起きていたことに留意する必要がある。
われわれは銀行の融資抑制が米経済のリセッション入りを引き起こすとはみていない。米経済の実質成長率は0.5%未満と、ゼロに限りなく近づくと予想している。しかし重要なのは本格的なリセッション入りは見込んでいないということだ。
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