グーグル、敷地内のカフェテリアを一部休止へ。シリコンバレーの従業員特典の象徴にもコスト削減の波

グーグルのカフェテリア。

Reuters

グーグル（Google）は2023年のコスト削減計画の一環として、自社のカフェテリアの一部を当面のあいだ閉鎖する計画だ。

グーグル敷地内のカフェテリアは同社の従業員特典としてはつとに有名で、従業員が無料で食事をとることができる。Insiderは、グーグルが4月12日付けで従業員宛てに通達したメモを確認した。

そのメモによれば、多くのカフェテリアは今後も｢現状のサービス水準で｣運営されるが、一部のカフェテリアは当面のあいだ休業、あるいは｢さらなる通知があるまで｣完全に閉鎖されることになる見通しだ。変更は4月24日に実施される。

｢当社では、カフェテリアの規模やサービス時間、利用者数などの量的な情報に加え、メニューのバラエティや近隣での食事の選択肢といった質的な情報も考慮して見直しました｣

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当該メモの中で、グーグルのグローバル・ワークプレイス・プログラムの統括責任者であるマイケル・ベイカー（Michael Bakker）はそのように記している。

グーグルは3月の時点で、いくつかのカフェテリアの運営時間を短縮すること、いくつかのマイクロキッチン（MicroKitchen）を統合する計画があることを明らかにしており、｢グーグル社員が仕事でもそれ以外でも利用しているサービスの一部に影響が及ぶコスト削減の実施予定をしている領域｣があると話していた。

グーグルの広報担当者であるリアン・ラモント（Ryan Lamont）は、次のようなコメントを出している。

｢公式に述べてきたように、当社には仕事のスピードと効率性を向上させることにより、永続的なコスト削減を行うという企業目標があります。この目標の一環として、当社は業界トップの従業員特典、福利厚生、快適な設備を提供し続けつつも、責任をもって自社のリソースを引き続き管理していくため、必要な変更を実施する見込みです｣

グーグルが本社を置くカリフォルニア州マウンテンビューの敷地内では、34のカフェテリアが現在の規模で運営を続けることになる。｢Steam｣｢Costa｣｢Go!｣｢Slice｣｢Deja Brew Hub｣と呼ばれるカフェテリアやランチタイムのキッチンカーは、｢さらなる通知があるまで閉鎖される｣予定だ。なお、同じく同社のカフェテリアでも｢Mint & Parsley｣｢Beefsteak｣｢Pixel｣｢Backyard｣｢Cache｣は火曜日から木曜日の間のみ営業する予定だ。

グーグルのクラウド関連のオフィスの多くが位置するカリフォルニア州サニーベールのグーグルの敷地内では、18のカフェテリアが現在のサービス水準で運営を続けることになる。｢Till Café｣｢Java Corner｣｢Share｣｢Fresh Market｣｢Cornerstone｣といったカフェテリアやキッチンカーは、｢さらなる通知があるまで閉鎖される｣予定だ。カフェテリアの｢Marketplace｣｢Jiating｣は火曜日から木曜日の間のみ営業し、｢1212 Hub｣は月曜日から木曜日のあいだ営業する予定だ。

どちらの敷地内でも、グーグルのマイクロキッチンは、現状の利用頻度を反映するように変更が行われる予定だ。メモによると、グーグルは4月17日までにフィットネス、マッサージ、シャトルバスのスケジュールを、従業員の利用状況に基づいて調整することも計画している。

グーグルはスタッフが仕事用デバイスをアップグレードできる頻度を減らすことを始め、より効率的なデータセンターの使用やAIモデルのトレーニング方法を通してコスト削減を行うことも計画している。

グーグルは過剰雇用と｢異なる経済的現実｣に対処するため、1月に1万2000人規模の従業員のレイオフを開始している。