米ＥＶ税優遇、最大控除の対象は10車種のみ－適用要件の厳格化で

米国での電気自動車（ＥＶ）購入における税額控除では、最大の控除額7500ドル（約100万円）が適用されるＥＶとプラグインハイブリッド（ＰＨＥＶ）は合計でわずか10車種にとどまることが分かった。バッテリーの構成部品や重要鉱物の調達先に関する要件が厳格化され、プラグインの車種は大半が対象外となった。

ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）とテスラ、フォード・モーターはそれぞれ7500ドルの控除適用となるＥＶを少なくとも１車種有している。フォードとステランティスには、適用対象となるＰＨＥＶがそれぞれ１車種ある。米財務省によれば、税額控除の最大額7500ドルの適用対象となる車種を販売しているメーカーは他に存在しない。同省は３月、税額控除の指針を最終決定した。４月18日から適用される。

バイデン政権のＥＶ税優遇、適用車極めて少数－部材調達ルール厳しく

The Short List of Eligible EVs

Only 10 models qualify for the full $7,500 US tax credit

Source: US Treasury Department

Note: Chevrolet Blazer is available summer 2023, and Silverado and Equinox are available fall 2023. Tesla Model 3 Performance qualifies for full credit and Standard Range version is eligible for $3,750 credit.

民主党が気候変動対策の柱とするインフレ抑制法にＥＶ購入奨励条項は盛り込まれたが、財務省が税額控除適用の指針を最終決定するため今年に入り見直しを進めていた。今回の発表を受け、適用対象となる車種の数は今年初めに比べて約半分に減少。テスラとフォード、ステランティスが生産する別の計７車種には、最大額の半分となる3750ドルの控除が適用される。

フォルクスワーゲン（ＶＷ）とヒュンダイモーターカンパニー（現代自動車）、日産自動車、ＢＭＷ、ボルボ・カー、リビアン・オートモーティブはそれぞれ、今年初めの時点では少なくとも税額控除の一部が適用される車種を有していたが、18日からは適用外となる。