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英中銀チーフエコノミスト、英国に「プラスの需要ショック」の可能性
概要：イングランド銀行（英中央銀行）のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、低水準の失業率が労働者に消費の余裕を生み、「プラスの需要ショック」が英国で見られる可能性があると述べた。
イングランド銀チーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏
Source: Bloomberg
イングランド銀が13日発表したピル氏の講演原稿によれば、同氏は先月のインフレ統計では「著しい上向きのサプライズ」が見られたもののインフレは年内に大幅減速する可能性が高いと分析。しかし「最近の発表内容からは、インフレの具体的な道筋はわれわれが予想する以上に起伏を伴う可能性があることをあらためて思い知らされた」と続けた。
ピル氏は講演後の質疑で、「失業率と予備的貯蓄の間には比較的強い関係があるというのがわれわれの考えだ。失業者数の見通しがそれほど悲観的ではないということは、消費の支えになると考えられる」と発言。「従ってプラスの需要ショック、あるいは少なくともプラスの需要のダイナミクスが生じる余地はある」と論じた。
イングランド銀の次回の政策決定については、金融政策委員会（ＭＰＣ）メンバーはデータに基づいて判断するため市場を誘導する意図はないとの従来の主張を踏襲した。
これまでの11回連続の利上げが「インフレを圧迫しつつある」としつつ、「現時点ではインフレ率が高すぎることを懸念している。目標値に戻さなければならないからだ。しかしそれを行う際に、やり過ぎ、やらなさ過ぎの両方があることを認識する必要がある」と語った。
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