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概要:年明けの時点では、利回りが十分な高さまで急上昇したことで、債券は株式市場の混乱から逃れるための避難所としての伝統的役割を取り戻したかのように見えた。だが、それは長くは続かなかった。
年明けの時点では、利回りが十分な高さまで急上昇したことで、債券は株式市場の混乱から逃れるための避難所としての伝統的役割を取り戻したかのように見えた。だが、それは長くは続かなかった。
頑固なまでに高いインフレ率と依然堅調な経済成長の兆候を受け、トレーダーが年内利下げ開始観測を見限ったことから、債券相場は2月に再び株式と共に下げ始めた。このため株式60%・債券40%で運用するポートフォリオの年初来の上昇の半分近くが消失した。
こうした動きは、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局が1年前に積極的な利上げを開始して以来の厄介なトレンドを浮き彫りにした。当局による政策引き締めに耐えられるのは実質ゼロで、あらゆる種類の資産価格を押し下げたため、損失リスクのヘッジを目的とした株60・債券40戦略など古典的な投資戦略が大混乱に陥っている。
米国債利回りは急上昇しているが、当局が予想より高めに利上げして長期にわたって高水準に維持した場合、利回り上昇だけでは債券と株式の両方の不安定な動きを相殺するには不十分かもしれない。
ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオ・マネジャー、ジャック・マッキンタイア氏は「ディスインフレ圧力やリセッション(景気後退)の証拠が感じられるようになるまでは、株式と債券の間に意味のある乖離(かいり)は見えてこないと思う」と述べた。
Modest rebound for an equity and bond portfolio
60/40 allocation returns at the mercy of sticky inflation
Source: Bloomberg
Bloomberg 60/40 index as of March 3rd
消費者物価の根強い上昇圧力を背景に、パウエルFRB議長が7日、想定より高く、急ピッチに利上げする可能性に言及したのを受け、超長期以外の米国債と株式が値下がりした。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けてインフレが高進する前には、株式相場がつまずくと米国債が値上がりする傾向がみられ、60/40ポートフォリオの全体的パフォーマンスを下支えしていた。
しかし、昨年はそうしたトレンドが崩れた。ブルームバーグの米国債券総合指数は2022年に13%下落し、少なくとも1976年以来初めて2桁の下落率を記録。年間での下落は史上5回目だった。株式も下落したため、60/40ポートフォリオは約17%の損失を被り、2008年の金融危機以降で最悪となった。
だが今年1月になってFRBの利上げ終了時期が近づいているとの観測が広がり、この戦略は復活すると見込まれ、60/40ポートフォリオは2月初めまでに7%上昇した。しかし、予想を上回る経済指標の発表が相次ぎ、米国債が年初来マイナスに転じたことで、同戦略の上昇分の約半分は帳消しになった。
このため一部投資家は、利回りが非常に高くリスクの高い株式や長期債に比べて魅力的な金利が得られる短期国債の購入に動いた。 バンク・オブ・アメリカは3月3日付のリポートで、財務省短期証券で運用するファンドへの資金流入が特に活発だったと指摘している。
バンガード・グループの米州担当チーフエコノミスト、ロジャー・アリアガディアス氏は、金融当局がさらに利上げを行う可能性がある中での「しつこいインフレは相関性や債券の分散投資の側面には良くない」と述べた上で、「当局の利上げが十分に景気抑制的な最終的水準に達すれば、その時点で通常の関係が出現する」と予想した。
これはつまり、インフレ率が当局目標の2%にしっかりと戻っていくことが確実視されるまでは、投資家は厳しい時期を過ごす可能性があるということだ。利払いの増加は緩衝材になるものの、最近の価格下落を相殺するには不十分だ。米国債の広範な指数は今年に入り、利払い増加による0.4%のリターンが価格下落で打ち消され、全体のリターンはわずかにマイナスとなっている。
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の共同創業者で著名債券マネジャーのビル・グロース氏は最近ツイッターへの投稿で、米利上げが十分に織り込まれるまで債券はヘッジとしての役割を再び担うことはないと指摘。それはまだ実現しておらず、金利先物が織り込んでいる5.5%のピークまで当局が金利を引き上げれば、10年債利回りは少なくとも4.5%程度になるだろうと論じた。現在の利回りは4%弱にとどまっている。
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