３月ＦＯＭＣで利上げ幅再拡大の可能性、議長証言で－エコノミスト

パウエル米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長の７日の議会証言を受け、米国のエコノミストは金融当局が今月の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）会合で利上げ幅を再び拡大する可能性があるとみている。一方で、エコノミストの一部は会合前に発表される経済データ次第になると強調した。

上院銀行委員会で半期に一度の議会証言に臨んだパウエル議長は金融当局として政策金利を従来の想定より高い水準に引き上げる公算が大きいと述べるとともに、必要であれば利上げペースを加速させる用意にも言及した。

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一部のエコノミストはパウエル議長の発言について、今月のＦＯＭＣ会合で利上げ幅が拡大される可能性が高まっている兆候と受け止めたが、ＦＲＢウオッチャーの中には前回会合に続いて0.25ポイントの利上げになるとなお予想する者もいる。政策当局者はＦＯＭＣ会合前に発表される２月の雇用統計や消費者物価指数（ＣＰＩ）を検討することになる。

金利先物市場の動向は投資家が0.5ポイント利上げを最有力と見なしていることを示している。

議長の議会証言に関するエコノミストの見方は以下の通り。

◎ＬＨマイヤーのエコノミスト

われわれは現在、３月のＦＯＭＣ会合で0.5ポイントの利上げが決まるとみている。パウエル氏の発言は、当局者の考えを変えることが起きない限り、既に３月の0.5ポイントの利上げが想定されていることを示唆しているようだ。

◎クリシュナ・グハ、ピーター・ウィリアムズ両氏（エバコアＩＳＩ）

パウエル議長の議会証言はわれわれの予想よりもタカ派的だった。ただ、３月の利上げ幅が0.5ポイントになる可能性が高くなったとわれわれはみておらず、ピーク金利予想が0.25ポイントではなく、0.5ポイント上昇するには２月の経済データが極めて強くなる必要があると引き続き考えている。

◎スティーブン・スタンリー氏（サンタンデールＵＳキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト）

現時点では私は引き続き３月22日に0.25ポイントの利上げが決まるとみている。ＦＲＢが方針転換して利上げ幅を拡大するハードルは高いとなお考えている。それでもパウエル氏が３月の0.5ポイントの利上げに道を開いたことは疑いない。

◎アナ・ウォン、スチュアート・ポール両氏（ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト）