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概要:[2日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は2日、5兆ユーロの債券ポートフォリオの縮小を3月から開始した後も、現行の慣行に沿って満期を迎えた債券の償還金の一部を再投資し、より環境に優しい企業が発行
[2日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は2日、5兆ユーロの債券ポートフォリオの縮小を3月から開始した後も、現行の慣行に沿って満期を迎えた債券の償還金の一部を再投資し、より環境に優しい企業が発行する社債を選好し続けると発表した。
ECBは昨年12月、満期を迎えた債券の償還資金を完全に再投資しないことで量的引き締め(QT)を実施すると表明。23年第2・四半期末までの圧縮幅を毎月平均150億ユーロとした。
ECBの発表によると、従来の資産購入プログラム(APP)からの償還額については、その一部を満期を迎える公的部門および民間部門の債券に比例して配分する。また、公的部門証券買い入れ(PSPP)の償還額については、その一部を満期を迎える国債、政府機関債、超国家機関債などに比例して再投資する。
また、保有資産の脱炭素化を図るため、ECBは3月までに民間企業が発行する新規社債の取得を停止する。ただ、発行企業が環境面で強固な実績のある場合は例外にするという。さらに、環境に優しいプロジェクトに資金を提供するグリーンボンド(環境債)については、プライマリー市場での購入を継続するとした。
社債の償還金の一部再投資については、昨年10月に開始したプロセスを強化し、気候変動対策に注力している企業に「より強化的に」振り向けられるとした。
アンソロポセン・フィックスド・インカム・インスティチュートのポートフォリオ戦略責任者、ジョー・リチャードソン氏は「ECBは保有している民間部門の債券をより環境にやさしい発行体に傾倒させるというコミットメントを再確認した」と指摘。「ECBはプライマリー市場での関心が発行体の気候変動に関するパフォーマンスに左右されることを明確にしている。社債の最大の買い手として、高排出国の資金調達スプレッドに影響をおよぼすだろう」と述べた。
ECBのラガルド総裁は2日、ECBは企業が環境に配慮しているように見せかける「グリーンウォッシング」の「共犯者」にならないように用心するとした。
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