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概要:スタートアップ3社を創業し、現在VCとして活躍するミカ・ローゼンブルーム。VCから出資を受ける前に起業家が尋ねるべき12の重要な質問を明かします。
ミカ・ローゼンブルーム
提供:ファウンダー・コレクティブ
起業家はたいてい、ベンチャーキャピタル(VC)の中でも大手の投資家に支援してもらいたがる。大手VCから資金を調達すれば、他のスタートアップとの差別化が図れ、他の投資家からも注目を得やすくなるからだ。
しかし起業家は、望むVCから「イエス」の返事を引き出すことに夢中になるあまり、自社の命運がかかった肝心の質問をしないことが多い。これは、アーリーステージに投資するVC、ファウンダー・コレクティブのマネージング・パートナーであるミカ・ローゼンブルームの見解だ。ファウンダー・コレクティブといえば、ウーバー(Uber)やエアテーブル(Airtable)をはじめ、数百のスタートアップを支援してきたVCとして知られる。
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自らもスタートアップ3社を創業した経験を持つローゼンブルームは、VCから資金を調達する前に起業家が尋ねるべき12の質問をTwitterに投稿した。そこで本稿では、彼の許可を得たうえでその12の質問を掲載する。いずれも必読の助言だ。
1.リードインベスターになる気はあるか?
資金調達のプロセスで真っ先に尋ねるべきは、リードインベスターになる意志があるかということだ。もしそのVCがリードになる気がないなら、話は続けつつ、リードになってくれる他の投資家を見つけることを優先したほうがいい。資金調達で失敗する例の多くは、起業家がリードインベスターを見つけられないことに起因するからだ。
この点はいくら強調してもしすぎることはない。資金調達に参加するVCならいくらでも見つかるが、自らがリードインベスターにと手を挙げるVCはそう多くない。起業家はたいてい、資金調達に関するミーティングを3回以上やってようやくこのことに思い至るが、これでは大いなる時間の無駄遣いだ。
2.この投資がファンド資金の何パーセントに当たるか?
一般的に、投資がファンド資金に占める比率は、高いほど望ましい。それだけVCもリスクを負うことを意味するからだ。「買主の危険負担」という言葉があるように、投資家の負担割合が大きいほど事業の進捗にも関心を払うものだ。
3.取締役を出すか?
この質問も、起業家の事業に対するVCの本気度を測るものだ。金融資本を手にするのは簡単で、それを使うのはもっとたやすい。だが今日のベンチャー市場においては、評判という資本とVCが費やす時間こそが本当の資金となる。
4.初期投資後、追加投資のためにどれだけの資金を準備しているか?
多くのVCは、初期投資とは別に、将来のラウンドで持分を維持するため、あるいはスタートアップが苦境に陥って現金が必要になった場合に備えて資金を用意している。
この準備資金は通常、比率で表される。4:1なら、シードラウンドで100万ドルを出資し、400万ドルは将来のラウンドのための準備資金として用意される。しかし、特に多難なスタートを切った場合は必ずしもその準備資金はあてにできないので、悪しからず。
5.どのくらいの頻度で追加投資をするか?
ファウンダー・コレクティブは、ライフサイクル投資(スタートアップの全成長ステージを通じた投資)を行うファンドではなく、常に次のプライスドラウンド(評価額が決まっているラウンド)で少額の投資を行っている。他のVCに対してサポートの意思を示すためだ。
多くのVCは投資先企業について独自の判断を行っているが、そうした判断がスタートアップにとってシグナリング・リスクとなる場合もある。
6.リードとして追加投資をしたことがあるか?
VCに潤沢な準備資金があれば、たとえスタートアップが急成長できなくても「つなぎ資金」を提供してもらえる余地がある。だが、VCによってはそれをしない方針のところもある。これでは、いくらファンドが潤沢に準備金を持っていても起業家にメリットはない。
7.今後のレポーティング要件は何か?
Maskot/getty images
コミュニケーションの方法については、最初の段階で取り決めておいたほうがいい。四半期ごとの報告で足りるというVCもあるし、年に1回パートナーに対する正式なプレゼンテーションを求めるところもある。
8.交流の場を提供してくれるか?
VCによっては、CEO交流会に呼んでくれたり、専門家を紹介してくれたりと、起業家のさまざまなニーズに応じてくれるところもある。一方、資金を出したらあとは成功を待つばかり、というVCもある。
9.競合になり得る他社にどう対応するか?
VCが自身のポートフォリオ内の情報をどのように取り扱っているかも尋ねておくこと。競合になりそうな他社からプレゼンを受けたり、プレゼン資料を受け取ったりした場合にどう対応するのか、方針を確認しておこう。
10.社債投資かプライスドラウンド投資か?
VCによって好みはまちまちだ。近頃のVCはだいたい、状況に応じてプライスドラウンド投資にも社債投資にも参加するが、そのVCはどうなのかを確認しておいたほうがいい。また、情報請求権を求める補足文書やその他の要求があるかどうかも聞いておこう。
11.デューデリジェンスのプロセスは?
デューデリジェンス(経営状況や事業内容などを調査し、法務上の問題点や財務状況・収益力を分析すること)の基準もVCによって異なる。信用照会、財務・事業データの提供を求められるのが一般的だが、ラウンドが後半になるほど、デューデリジェンスの内容は増えると想定しよう。
12.どれくらい先まで投資を見越しているか?
この質問は、大手のVCならあまり重要ではないが、設立間もないVCや、伝統的なVCでない場合には有効だ。そのVCが数年後も存続しているかどうかを伺い知ることができる。
ローゼンブルームによれば、まず資金調達ラウンドのリードインベスターになる意志があるかどうかを尋ね、それ以外の質問はEメールや後日のミーティングで聞くといいとのことだ。起業家の事業に対してVCがどのくらい本気でコミットしているかを見極めるためだという。
これらはすべて、自社にふさわしいVCかを判断するための練りに練ったプロセスだ。
ローゼンブルームはこれら12の質問に加え、特定の投資家の支援を受けたことがある他の起業家に話(失敗体験ならなお良い)を聞くことを勧めている。
また、具体的なエピソードや経験をもとに出資を語る投資家は信用できるという。逆に「名の通った投資家であっても、こちらの質問に対して具体的な実績を示さず、抽象的な回答をする場合は疑ってかかれ」と記している。
※この記事は2020年11月20日初出です。
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