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概要:キリンホールディングスの磯崎功典社長はロイターとのインタビューで、米国で好調な業績を上げているクラフトビール事業について、供給体制を強化するため、「工場」の買収を検討すると語った。具体的な規模は示さなかった。 同社は現在、海外事業の見直しを進めているが、同事業は成長分野として引き続き、注力していく方針。2021年に600億円だった売上収益(売上高に相当)を24年には1200億円以上まで引き上げる。 国内のビール市場はコロナ禍からの反動増で今年こそ前年を上回りそうだが、人口減や酒離れにより21年まで17年連続で減少するなど、長期的に規模が...
12月20日、キリンホールディングスの磯崎功典社長はロイターとのインタビューで、米国で好調な業績を上げているクラフトビール事業について、供給体制を強化するため、「工場」の買収を検討すると語った。写真は2019年6月、横浜の工場で撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)
[東京 21日 ロイター] - キリンホールディングスの磯崎功典社長はロイターとのインタビューで、米国で好調な業績を上げているクラフトビール事業について、供給体制を強化するため、「工場」の買収を検討すると語った。具体的な規模は示さなかった。 同社は現在、海外事業の見直しを進めているが、同事業は成長分野として引き続き、注力していく方針。2021年に600億円だった売上収益(売上高に相当)を24年には1200億円以上まで引き上げる。 国内のビール市場はコロナ禍からの反動増で今年こそ前年を上回りそうだが、人口減や酒離れにより21年まで17年連続で減少するなど、長期的に規模が縮小している。一方、米国のクラフトビールは年間3%程度の成長を続けている。
豪クラフトビール子会社ライオンを通じて19年に買収した米ニュー・ベルジャン・ブルーイング(コロラド州)やその傘下の米ベルズ・ブルワリー(ミシガン州)の販売数量は、22年第3・四半期末で前年同期比5割増と顕著な伸びを見せている。 ニュー・ベルジャンは「ブランド力があるだけでなく、国土の広い米国で適時に適量を配送する能力に優れている」とし、地域生産・販売の傾向の強いクラフトビールを全米で展開する。 磯崎社長は、需要に供給が追いつかない状況で、生産能力を拡充したい意向だが「自前で新工場を建てる必要はない」と話す。数千社あるクラフトメーカーの中で生産能力に余力が出てくる企業もあるとみて、「企業ではなく工場の設備の買収を検討する」と述べた。 同社は15年にミャンマー最大手のビール会社を買収したが、ミャンマー軍のクーデターを受けて撤退した。中国の清涼飲料を手掛ける合弁会社も売却した。磯崎社長は「シナジーを出すには、結構エネルギーが要る」といい、現時点でビール分野での買収は考えていないとした。 一方で、磯崎社長は、ビールに続く収益の柱である健康関連事業で買収を進め、北米や東南アジアで企業買収を検討していることを明らかにした。 同社は、健康関連の素材である「プラズマ乳酸菌」や「ヒトミルクオリゴ糖」などについて、グローバルでの拡販を目指している。プラズマ乳酸菌は免疫機能を高める機能性素材で飲料やサプリメントとして提供。乳酸菌の他社商品での使用も進める。重点地域としては、特にサプリメント需要の大きい北米を挙げた。 磯崎社長は、海外展開について「いいものがあるのに販売手段を持っていない」とし、「大きな拡大のためには販売チャネルが必要」と語った。北米に限らず、人口も多く「健康の関心が高い」インドネシアでも、販売網の確立を目指す。現地の企業と組むことも検討する。 21年に約110億円だった同事業の売上高は23年には200億円程度にするもよう。27年は500億円を目指している。 キリンHDの22年1―9月期の最終利益(国際会計基準)は前年同期比2.5倍の1290億円だった。ビールが増収となったほか値上げも奏功し、原材料高騰などによるコスト増を吸収した。
磯崎社長は、値上げについてエネルギー高が続けば「再度の値上げも否定できない」と発言。値上げの一部は社員に還元するとして、一時金ではなくベースアップを実施する方針を示している。「(傘下の)事業会社にも実施を促している」と話した。
キリンHDは、24年12月期を最終年とする3カ年の中期経営計画のもとで、クラフトビール事業を伸ばすとともに、健康関連事業や19年に買収した協和発酵バイオの原薬事業など多角化を進めている。 インタビューは20日に実施した。
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