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概要:アメリカで新規株式公開(IPO)件数が激減し「冬の時代」と言われる中、企業の出張業務支援を手がけ、ポストコロナの注目株と期待されてきたトリップアクションズ(TripActions)がついに上場を申請しました。
トリップアクションズ(TripActions)アリエル・コーエンCEO。
TripActions
出張旅行のアップデートをうたう米トリップアクションズ(TripActions)が、2023年の新規株式公開(IPO)を目指して米証券取引委員会(SEC)に非公開の形で申請書類を提出した模様だ。
本件の経緯を直接知る関係者が、Insiderの取材に対して明らかにした。
米カリフォルニア州パロアルトに本拠を置く同社は、現最高経営責任者(CEO)のアリエル・コーエンと現最高技術責任者(CTO)のイアン・トウィグが2015年に創業。直近の資金調達後の評価額は72億5000万ドル(約1兆500億円)。
事業内容としては、法人顧客の従業員の出張関連業務や法人向けクレジットカード、経費管理などのソリューションを提供する。
リフト(Lyft)、ショッピファイ(Shopify)、アドビ(Adobe)、ネットフリックス(Netflix)、リビアン(Rivian)、ノーション(Notion)、データブリックス(Databricks)など、規模を問わず著名テック企業が顧客リストにずらりと名を連ねる。
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IPOの主幹事は米金融大手ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)が務め、評価額は120億ドル(約1兆7000億円)、2023年第2四半期(4〜6月)中の上場を目指す。
本件の情報提供者は外部に対する発言権を持たないため匿名だが、Insiderはその身元を確認済み。
トリップアクションズの広報担当はメールで以下のようにコメントした。
「当社は以前から資金調達の一つの選択肢として、IPOの可能性を模索してきました。ただし、具体的な計画や時期についてはコメントできません」
同社のIPOが実現すれば、スタートアップやテクノロジー分野の投資家にとっては願ってもない朗報となる。
金融情報サービスのディールロジック(Dealogic)によれば、2021年9月上旬時点の新規上場社数は700社、上場時の資金調達額は2280億ドルに及んだが、2022年は同時点で上場社数が142社、調達額が170億ドルと見る影もない。
トリップアクションはそんな中でも、出張旅行の回復基調を追い風に、投資家がいま企業に求める経営、すなわち、金に糸目を付けずにひたすら成長を目指すのではなく、ユニットエコノミクス(顧客企業ごとの採算性を示す指標)を重視した堅実な収益の成長を目指すスタンスを維持している。
約1億ドルあった同社の売上高は、パンデミックの行動制限を受けて一夜にしてゼロ近くまで落ち込んだが、ついにIPO成功に向けて相当に優位なポジションと言えるところまでたどり着いた形だ。
共同創業者兼CEOのアリエル・コーエンは5月にInsiderの取材に応じた際、2022年の売上高は前年の3倍以上に達するとの見通しを語っている。
「(売上増の)理由として挙げられるのは、多くの人がものすごい勢いで旅行に戻ってきたからであり、それとともに、当社が大きな市場シェアの獲得に成功したからです。当社の事業はいま本当に素晴らしい環境に恵まれています」
当時、コーエンは次のようにも語った。
「2022年中の株式公開を計画していたものの、市場低迷を受けて延期しました。現在も計画を再始動させるのに最良の時期とは言えませんが、市場が安定してその時期が来るときには準備万端という流れを想定しています」
ブルームバーグは先月(8月5日付)、トリップアクションのIPO申請が近づいていると報じていた。同記事では、同社が5月の段階で評価額約90億ドルを目指して資金調達に向けた交渉を行っていたことにも触れている。
米調査会社ピッチブック(Pitchbook)によれば、トリップアクションのIPOが実現した場合、同社の評価額がまだ1000万ドルに過ぎなかった2015年時点で出資した、オレン・ジーブのジーブ・ベンチャーズ(Zeev Ventures)、ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ(Lightspeed Venture Partners)、ドヴィ・フランセズ率いるグループ・イレブン(Group 11)の3社は大きなリターンを得ることになりそうだ。
また、著名ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)は、評価額が11億ドルまで積み上がった2018年に出資。シリーズCラウンドのリードインベスターを務め、共同創業者のベン・ホロウィッツは自ら取締役に就任している。こちらも十分な果実にありつけそうだ。
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[原文:Exclusive: TripActions has filed confidentially for an IPO, targeting a $12 billion valuation, a rare exception in the frozen IPO market]
(翻訳・編集:川村力)
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