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概要:[バンコク 28日 ロイター] - タイ中央銀行は28日の金融政策委員会で、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ1.00%とした。利上げは2会合連続で、14年ぶりの高水準にあるインフレを抑制
[バンコク 28日 ロイター] - タイ中央銀行は28日の金融政策委員会で、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ1.00%とした。利上げは2会合連続で、14年ぶりの高水準にあるインフレを抑制するとともに景気の回復を持続させることが狙い。
2022年の経済成長予測は6月時点の3.3%で据え置いた。
利上げは全会一致で決定。ロイター調査ではエコノミスト25人中22人が25bpの利上げ、3人が50bpの利上げを予想していた。
中銀は声明で、政策金利は徐々に正常化するべきとしながらも、必要なら大幅利上げも可能と示唆。「成長とインフレの見通しが現在の評価から変化した場合、政策正常化の規模とタイミングを調整する用意がある」と説明した。またインフレリスクが高まった状態でタイ経済は回復を続けると予想した。
総合インフレ率は既にピークを過ぎており、今年終盤に徐々に低下し始め、来年第2・四半期には目標レンジに戻るとの見通しを示した。
22年の総合インフレ率の予測は6.2%から6.3%に上方修正。23年の総合インフレ率の予測は2.5%から2.6%に上方修正した。
ANZのアナリストは、中銀が政策正常化のペースを変更する余地を残したことが注目に値すると指摘。中銀が一段の通貨安を望まないなら、今より積極的な利上げに転じるよう外部から圧力が強まるだろうと予想した。
通貨バーツの対ドル相場は年初から12.8%下落。米連邦準備理事会(FRB)による大幅利上げ継続が背景にある。
バーツは中銀の決定を受けて下げ幅を拡大し、約16年ぶりの安値近辺で推移した。
ピティ・ディスヤタット総裁補は、中銀はインフレ退治に引き続き軸足を置くが、過度な為替の動きに対して行動する用意があると表明した。
キャピタル・エコノミクスは顧客向けノートで、今後数カ月は景気回復を持続しながらインフレを抑え込み、通貨を下支えすることが中銀の主要な課題になると指摘。中銀が引き締めペースを加速する必要が生じると予想し、年末までに政策金利が1.75%に引き上げられると見込んだ。
23年の経済成長予測は4.2%から3.8%に下方修正した。
今年の観光客数は950万人、23年には2100万人と、6月時点の予測より拡大するとの見通しを示した。また、今年の輸出は8.2%増になると予想。6月時点(7.9%増)から上方修正した。
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