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概要:世界中の自動車メーカーが、この2年間で1000万台を超える大幅な生産計画の見直しを強いられた。その原因である半導体不足が、足元で改善しつつある。ただ、自動車メーカーが今回の混乱を教訓に半導体業界との連携強化を図ったため、半導体製造に関する一定のコストやリスクが自動車メーカーに移り、両産業の関係に「地殻変動」が起きている。
[3日 ロイター] - 世界中の自動車メーカーが、この2年間で1000万台を超える大幅な生産計画の見直しを強いられた。その原因である半導体不足が、足元で改善しつつある。ただ、自動車メーカーが今回の混乱を教訓に半導体業界との連携強化を図ったため、半導体製造に関する一定のコストやリスクが自動車メーカーに移り、両産業の関係に「地殻変動」が起きている。
8月3日、 世界中の自動車メーカーが、この2年間で1000万台を超える大幅な生産計画の見直しを強いれた。写真は2021年9月、ミュンヘン自動車ショーに展示されたポルシェ車(2022年 ロイター/Michaela Rehle)
ゼネラル・モーターズ(GM)、フォルクスワーゲン(VW)、フォード・モーターなどの自動車大手は、新設のチームが半導体メーカーと直接交渉している。また、日産自動車など他のメーカーは半導体について、より長期の購入契約や高い在庫水準を受け入れている。
一方、ロバート・ボッシュやデンソーなど主要サプライヤーは半導体製造分野に投資。GMとステランティスは、半導体メーカーと協力して部品を設計する方針を発表した。
これまで半導体の調達をサプライヤーやその取引先に頼っていた自動車メーカーにとって、こうした変化は経営方針の根本的な転換となる。
自動車メーカーは半導体供給を巡る視界が改善するのと引き換えに、半導体関連のコストが増え、開発に直接関与し、資本投入を拡大することになると経営幹部やアナリストは指摘している。
一方、半導体メーカーにとって、自動車メーカーとの連携はまだ道半ばだ。歓迎すべきことだが、遅過ぎたとも言える。半導体メーカーの多くは、自動車メーカーが半導体のサプライチェーン(供給網)の仕組みを理解せず、コストやリスクを共有しようとしなかったことが、今回の危機の大きな原因だと見ている。
<突然、親友に>
半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家・最高経営責任者(CEO)は、最近のイベントで、半導体不足が深刻化するまで自動車業界の幹部から電話をもらったことは一度もないと打ち明けた。
だが、状況は一変して「この2年間は電話が掛かってきて、まるで親友みたいだ」と話し、聴衆の笑いを誘った。ある自動車メーカーからはウエハーを至急25枚供給するよう頼まれたが、普段さばいている注文は2万5000枚規模だという。
グローバルファウンドリーズのトーマス・コーフィールドCEOによると、自動車業界はもはや、数十億ドル規模の半導体工場を建設するリスクについて、半導体メーカーに負わせることはできないと分かっている。
「他の産業のため、一部の業界だけに負担を背負わせるのは無理だ。われわれは顧客が関与を約束し、出資しない限り、生産能力を増やさない」と述べた。
フォードは半導体の供給を確保するため、グローバルファウンドリーズと提携すると発表した。グローバルファウンドリーズ幹部によると、他の自動車メーカーとの間でも同様の案件が進行中だ。
米半導体メーカー、スカイウォーター・テクノロジーは装置の購入や研究開発の費用の負担を自動車メーカーに求めていると、トーマス・サンダーマンCEOがロイターに明らかにした。
米半導体メーカー、オンセミのハッサン・エルクーリCEOによると、同社は自動車メーカーやそのサプライヤーとの連携を強め、新素材として人気の高いシリコンカーバイド製の電源管理半導体について、40億ドルの長期契約を結んだ。「この事業を拡大するために毎年数十億ドルを投資している。希望的観測で工場を建設するつもりはない」と力説する。
自動車メーカーとのより直接的な協力関係を築くことは、リスク管理になると同時に、新しいビジネスチャンスを生み出す可能性につながるとの声もある。
タッチスクリーン用半導体を手掛けるシナプティックスのマイケル・ハールストンCEOによると、自動車業界との直接的な対話が可能となったことで、自動車業界は有機ELスクリーンの導入に前向きになっているという。有機ELは液晶に比べてコントラストや消費電力の面で優れているにもかかわらず、耐久性で劣るため、採用が進んでいなかった。
ルネサスエレクトロニクスとオランダのNXPセミコンダクターズの経営トップによると、1台のコンピューターで全ての機能を集中的に制御する新しい仕組みを自動車メーカーが設計できるように、エンジニアを共同で配置するという。
<進んだ理解>
IT分野での調査・研究に実績のあるガートナーによると、自動車に搭載される半導体の合計価格は2026年までに1台当たり1000ドルを超え、パンデミック初年の2倍に膨らむ見込み。
例えば、バッテリー駆動のポルシェ「タイカン」には8000個以上の半導体が搭載されているが、VWによると、搭載数は2030年までに2倍から3倍に激増するという。
VWグループの半導体担当シニアマネジャー、バートホールト・ヘレンサル氏は「われわれは半導体産業の一部なのだということが身に染みた」としみじみと話す。同社は戦略的な半導体管理を専門に担う人材を確保した。
自動車メーカーが半導体関連技術者を確保し、引き留める上で課題に直面する、と話すのはシリコンバレーのベンチャー投資家、エバンゲロス・シモーディス氏。
アルファベット傘下のグーグル、アマゾン・ドット・コム、アップルなどと競合するためで「こうした展開が事業買収につながる」と予想している。
(Jane Lanhee Lee記者、Sarah Wu記者、Kevin Krolicki記者)
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