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概要:今週の外為市場では、ドル一段安の可能性が意識されている。米景気後退懸念が頭をもたげる中、経済指標が低調な内容となったり、米金利が一段と低下すれば、ドル売り圧力が強まりやすい。オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)やイングランド銀行(英中央銀行)の政策金利発表にも関心が集まっている。
今週の外為市場では、ドル一段安の可能性が意識されている。米景気後退懸念が頭をもたげる中、経済指標が低調な内容となったり、米金利が一段と低下すれば、ドル売り圧力が強まりやすい。写真は2013年4月、都内で撮影(2022年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 1日 ロイター] - 今週の外為市場では、ドル一段安の可能性が意識されている。米景気後退懸念が頭をもたげる中、経済指標が低調な内容となったり、米金利が一段と低下すれば、ドル売り圧力が強まりやすい。オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)やイングランド銀行(英中央銀行)の政策金利発表にも関心が集まっている。
予想レンジはドル/円が132.00━135.00円、ユーロ/ドルが1.0050―1.0350ドル。
足元のドル/円は、7月26─27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後から、ポジション調整の巻き戻しが急速に進んでいるほか、月末絡みのフローも重なり、下方向の動きが強まっている。
米長期金利は3%を大きく下回る推移が続いている。米国が第2四半期連続のマイナス成長となるなど、「リセッション懸念が強まる中、ドル売り/円買いが出やす地合い」と、上田東短フォレックスの営業企画室長、阪井勇蔵氏はみる。
米国ではISM製造業景況指数やISM非製造業景況指数、雇用統計など重要な経済指標の発表が相次ぐ。「実体経済をより映す指標が大事になってくる」(国内証券)とみられ、ISM製造業景況指数が景況拡大と悪化の節目となる50を割り込んだ場合は、ドルの売り圧力が強まりやすい。
足元では日米の株価は比較的堅調に推移しているものの、「(株価が)今後売られるなど変調の兆しが見えた場合は、リセッション入りとして受け止められ、ドルはピークアウトしたと判断されやすい」と、SBI証券の外国為替室部長、上田眞理人氏は指摘する。
一方で、経済指標が底堅い内容となった場合や、米連邦準備理事会(FRB)高官が大幅利上げに前向きな姿勢を示した場合は、ドルのサポート要因となる。
ユーロ/ドルは天然ガス供給不安を背景としたスタグレーション(インフレと景気悪化が同時に起こること)懸念がくすぶる一方で、米国の利上げペースの鈍化観測などでドル売り圧力も強まっており、一時的に上昇する可能性がある。
このほか、2日には豪中銀が政策金利を発表する。市場は50ベーシスポイント(bp)の利上げを予想。声明文がタカ派的だと受け止められれば、豪ドル買いが強まる可能性がある。4日に英中央銀行の政策金利発表では、50bpの利上げが予想されており、今後の利上げペースに市場の関心が集まっている。
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