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概要:■要約インターネットインフィニティー (TYO:6545)は、リアルとWebの両輪で新たなヘルスケアサービスを展開するヘルスケアソリューション企業である。 ヘルスケアソリューション事業では、高齢者の健
■要約
インターネットインフィニティー (TYO:6545)は、リアルとWebの両輪で新たなヘルスケアサービスを展開するヘルスケアソリューション企業である。
ヘルスケアソリューション事業では、高齢者の健康寿命※1を延ばすための短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)「レコードブック」の運営を行うレコードブック事業、ケアマネジャー※2専用ポータルサイト「ケアマネジメント・オンライン」を通じて構築したケアマネジャーネットワークを利用したシルバーマーケティング支援や仕事と介護の両立支援等を行うWebソリューション事業、福祉用具のレンタル・販売を行うケアサプライ事業を展開している。
一方、在宅サービス事業では、在宅高齢者の各種介護保険サービスを提供している。
※1 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間。
※2 介護が必要な人の心身の状況や希望に応じて、適切な介護サービスを利用できるように「ケアプラン」を作成する介護支援専門員。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の連結業績※は、売上高が前期比20.2%増の4,168百万円、営業利益が同5.6%減の156百万円、経常利益が同15.9%増の289百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.1%増の186百万円となった。
レコードブック事業において総店舗数の増加及び利用控えの影響が軽微となったことで売上高が増加したほか、(株)フルケアの連結化に伴いケアサプライ事業の売上高が大きく増加した。
利益面では、レコードブック事業で通常の運営体制に戻したこと等により営業利益はやや減少したものの、経費助成金等収入による営業外収益の増加で経常利益が、経費助成金に伴う固定資産圧縮損等による特別損失の減少で親会社株主に帰属する当期純利益が、それぞれ増加した。
トピックとしては、レコードブック事業(11.7%)及びWebソリューション事業(21.3%)が高い営業利益率を維持していることが挙げられる。
これは、レコードブック事業がフランチャイズ方式によるロイヤリティ収入を主な収益源としていること、Webソリューション事業が収益性の高いビジネスであることによる。
また、2022年3月期のROE(自己資本当期純利益率)は15.0%であった。
上場時から継続的に利益を創出し、純資産を積み重ねたことなどを受けて2018年3月期のROE32.1%と比較すると低下しているものの、引き続き高い水準を維持している。
※2022年3月期より連結決算へ移行したため増減率は参考値。
また、2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、2021年3月期の各数値は当該基準等適用前の数値となる。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の連結業績予想について同社は、売上高で前期比6.1%増の4,421百万円、営業利益で同102.4%増の315百万円、経常利益で同8.2%増の313百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同9.4%増の203百万円を見込んでいる。
なお、2022年3月期は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)がレコードブック事業や在宅サービス事業の利用者数の増減に与えた影響が2021年3月期と比較すると小さくなってきたことから、2023年3月期の業績予想についてはコロナ禍を考慮せず、利用者数等の増減に影響を受けない前提のもと算出している。
レコードブック事業は、フランチャイズの既存加盟店の増店に注力することで、新規出店のペースを再加速する。
また、直営店を含めた既存店についてはコロナ禍の影響を受けない前提で予算を策定し、利用者数は期末にかけて緩やかに増加すると予想している。
Webソリューション事業は、メディカルソリューションに注力することで増収増益を見込んでいる。
一方、在宅サービス事業は分社化に伴い人事制度改革等の独自施策を推進することで、さらなる成長を目指していく。
2022年3月期はコロナ禍による利用控えの影響が軽微となったこと、足元の利用者数が回復傾向であること、Webソリューション事業の引き合いが好調であることなどを考慮すれば、売上高は十分達成可能な水準であると弊社では見ている。
3. 中期的な経営方針
中期的な経営方針として同社は、2022年6月に「事業計画及び成長可能性に関する事項」を更新した。
この中で、持続的な成長と中期的な企業価値向上に向けてグループ中期ビジョン「中期ビジョン2025~健康寿命延伸社会の実現に向けて~」を定め、「身体の健康」「脳と心の健康」「社会参加」に取り組むことで健康寿命延伸の実現を目指している。
また、重点戦略としては、既存事業を拡大するとともに新たなソリューションを開発・提供していくことで、健康寿命延伸に向けた取り組みを加速させていく。
これらを推進することで、最終年度である2026年3月期に売上高5,900百万円、営業利益750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益492百万円、ROE20.0%、売上高営業利益率12.9%の達成を目指す。
このうちROE及び売上高営業利益率を主要経営指標に掲げているが、高付加価値サービスの提供による利益率向上を目標とし、それによりROEを高めていく方針だ。
弊社では、レコードブック事業は新規出店数・利用者数ともに足元は堅調に推移していること、既存加盟店にさらなる出店を促す戦略により効率的かつスピーディーな出店が可能になること、メディカルソリューションの足元の業績は好調であることなどを考慮すると、中期経営計画達成の可能性は高いと見ている。
特に、利益率の高いフランチャイズ店舗やWebソリューション事業の拡大、新規サービスの市場投入などによって利益率がさらに高まることに期待したい。
■Key Points
・リアルとWebの両輪で新たなヘルスケアサービスを展開するヘルスケアソリューション企業
・2022年3月期はコロナ禍に伴う利用控えの影響が軽微となり、売上高増加
・2023年3月期は増収増益予想、レコードブック事業においてフランチャイズの既存加盟店の増店に注力することで、新規出店のペースを再加速
・健康寿命延伸に向けた取り組みを加速することで、2026年3月期に売上高5,900百万円、営業利益750百万円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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