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概要:来週から企業の4-6月期決算が始まる。 先んじて発表される銀行決算のほか、6月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)などの重要インフレ指標に注目だ。 下半期、第3四半期入りで底入れ感も強
来週から企業の4-6月期決算が始まる。
先んじて発表される銀行決算のほか、6月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)などの重要インフレ指標に注目だ。
下半期、第3四半期入りで底入れ感も強まりつつある一方、景気やインフレの行方にはまだ不透明感が強いほか、FRBの金融引き締めも継続するため、明確な強気相場に転じるのはまだ困難な状況だ。
FRBは6月FOMC議事要旨の中で、消費や雇用が力強く、経済が依然引き締めに耐え得るとし、高インフレ対処を最優先する方針を再強調。
7月FOMCで0.5ptまたは0.75ptの利上げが適切となる可能性に言及した。
さらに、強い6月雇用統計を受けて7月の0.75ptの利上げはほぼ織り込まれた。
6月のCPIは前年比で+8.8%と、1981年12月以降40年ぶりで最高を記録する見通し。
ただ、この時点での原油価格は高値付近にあり、足元では下落していることを考慮すると今後鈍化が見込まれる。
また、FRBがインフレ指標として注視しているコア指数は年初来最小の伸びに減速する予想となっている。
インフレ期待の指標として当局が注視しているミシガン大学消費者マインド指数の期待インフレ率にも注目したい。
仮に長期期待インフレ率が低下した場合には、FRBが7月FOMCで小幅な利上げにとどめる可能性も強まり、株式相場のプラス材料になりそうだ。
さらに、バイデン大統領は13日から4日間中東を訪問。
石油産油国に増産を要請すると見られており、原油相場動向にも注目したい。
インフレ期待に大きく影響を与える原油価格の上昇が止まり、利上げにおいてもピークが見えてくれば、さらなる買い材料になるだろう。
経済指標では6月CPI(13日)、6月PPI、新規失業保険申請件数(14日)、7月二ューヨーク連銀製造業景気指数、6月小売売上高、6月輸入物価指数、6月鉱工業生産・設備稼働率、5月企業在庫、ミシガン大学消費者マインド指数(15日)などが予定されている。
また、FRBは13日に地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表する。
FRBは7月FOMCでの金融政策決定において、この結果を材料のひとつにする。
特に物価や消費、雇用関連のコメントに注目だ。
主要企業決算では、銀行、金融でJPモルガン・チェース、モルガンスタンレー(14日)、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、ブラックロック(15日)などが予定されている。
そのほか、飲食品メーカーのペプシコ(12日)、航空会社のデルタ(13日)、加工食品メーカーのコナグラ・ブランズ(14日)、管理医療会社のユナイテッドヘルス(15日)などが発表予定。
また、オンライン小売のアマゾンは12日、13日の2日間にわたりプライム会員向けセール「プライムデー」を開催する。
同社株価はインフレ高進の逆風を受けパンデミック中の上昇幅をほぼ帳消しにし、20年4月来の低水準まで売り込まれた。
プライムデーでの売上が第3四半期の増益や国際市場でのプライム会員拡大につながると期待されている。
(Horiko Capital Management LLC)
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