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概要:日東工業<6651>(東証プライム)は、6月8日につけた年初来高値2413円を窺っている。同社の今2023年3月期の配当が、連結配当性向を従来の30%以上から100%以上に引き上げる配当方針の変更で年
日東工業<6651>(東証プライム)は、6月8日につけた年初来高値2413円を窺っている。同社の今2023年3月期の配当が、連結配当性向を従来の30%以上から100%以上に引き上げる配当方針の変更で年間177円(前期実績50円)に大幅増配されることを見直し高配当利回り株買いが増勢となった。ファンダメンタルズ的には、今年7月1日から製品価格を改定したことにより業績期待も高め、テクニカル的には25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現し上昇トレンド転換を示唆し、その25日線水準での三角保ち合いが煮詰まっていることも、フォローの材料視されている。
■連結配当性向を30%から100%に引き上げ2年間継続
同社は、現在推進中の中期経営計画の追補版を作成し最終年度の2024年3月期に7.0%を目標としていたROE(自己資本利益率)を8.5%に上方修正した。つれて配当方針も変更し、最終年度まで2年間の連結配当性向を従来の30%以上から100%以上に引き上げ、今2023年3月期配当を年間177円に大幅増配予定である。これに基づく配当利回りは、7.59%に達し、東証プライム市場の前日の高配当利回りランキングでは第4位となる。次期2024年3月期配当は、次期業績次第となるが、一部では年間180円とも観測されている。
一方、今2023年3月期業績は、売り上げ1450億円(前期比9.2%増)、営業利益96億円(同11.1%増)、経常利益100億円(同6.2%増)、純利益67億円(同1.4%増)と増収増益転換を見込んでいる。主力のオフィス関連案件の需要回復や自動車関連の新規案件の獲得、エアコン増産に伴う関連製品の増加などが寄与するもので、前期業績を下押した鋼材などの価格高騰による調達コスト増加については、今年7月1日からキャビネット、システムラックなどの製品価格を約2%~約10%引き上げるなどしてカバーする。
■PER13倍、PBR0.8倍の割安修正をGC示現がサポート
株価は、今期配当の177円への大幅増配発表とともにストップ高し、年初来高値2413円へ52%の急騰でGCを示現し上昇トレンド転換を鮮明化した。足元では25日線で下値を確認する三角保ち合いが継続中だが、PERは13.1倍、PBRは0.89倍、配当利回りは7.59%となお割安水準にある。年初来高値抜けから次の上値ターゲットとして2020年1月高値2623円が意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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