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概要:カナダ銀行(中央銀行)が4日に発表した調査によると、カナダの企業はインフレが長期化すると予想し、来年にかけて調査開始以来最高の賃上げを視野に入れているほか、多くの企業がコスト上昇を顧客に転嫁する予定であることが明らかになった。
カナダ銀行(中央銀行)が4日に発表した調査によると、カナダの企業はインフレが長期化すると予想し、来年にかけて調査開始以来最高の賃上げを視野に入れていることが明らかになった。トロントで2015年11月撮影(2022年 ロイター/Mark Blinch)
[オタワ 4日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が4日に発表した調査によると、カナダの企業はインフレが長期化すると予想し、来年にかけて調査開始以来最高の賃上げを視野に入れているほか、多くの企業がコスト上昇を顧客に転嫁する予定であることが明らかになった。
調査で「前四半期と比較して、企業はインフレがより長期化すると予想している」と指摘。企業は引き続き、今後12カ月にわたり投入価格および生産価格が大幅かつ迅速なペースで上昇すると予想しており、今後2年間のインフレ率が平均で3%を超えると想定している上、4分の1近くの企業が3年以上にわたって目標の2%を「大幅に上回る」物価上昇を見込んでいるという。
また、労働者を獲得・維持するために賃上げを計画している企業が多く、今後12カ月の平均賃上げ率は5.8%と前回調査の5.2%から上昇した。
CIBCキャピタル・マーケッツのシニア・エコノミスト、アンドリュー・グランサム氏は「長期インフレ期待の上昇が特に顕著だった」とし、インフレ期待の全面的な上昇は中銀にとって「望ましいニュースではない」と述べた。
今回の調査結果を受け、中銀が今月13日の決定会合で75ベーシスポイント(bp)の利上げを決定する公算が大きくなった。この幅での利上げが決定されれば、カナダドル相場の防衛を目的に1998年8月に実施された100bpの利上げ以来の大きさとなる。
カナダの5月の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は7.7%と、4月の6.8%上昇から加速。1983年1月以来約40年ぶりの大幅上昇を記録した。
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