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概要:内閣府が15日に発表した4月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は前月比10.8%増となった。2020年10月以来の高い伸び率。「まん延防止等重点措置」の解除に伴って経済活動の正常化に向けた動きが出た。
[東京 15日 ロイター] - 内閣府が15日に発表した4月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は前月比10.8%増となった。
6月15日、内閣府が発表した4月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比10.8%増となった。
ロイターの事前予測調査では前月比1.5%減が予想されており、結果はこれを上回った。
民需(船舶・電力を除く)は2カ月連続で増加し、3カ月移動平均もプラスに転じたことから、基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に引き上げた。上方修正は4カ月ぶり。内閣府の担当者は「これまでコロナ下で抑えられてきた設備投資の動きが見え始めている」と説明した。
製造業は2カ月連続で増加。前月比10.3%増の5014億円と、受注額は2007年10月以来の高水準となった。最もプラスに寄与した業種は「電気機械」。総合電機メーカーなどで半導体製造装置に投資する動きがあった。「情報通信機械」や「自動車・同付属品」も押し上げ方向に寄与した。
非製造業(除く船舶・電力)も2カ月連続増加し、底堅さが戻ってきた。同8.9%増の4688億円と、21年1月以来の高水準となった。「その他非製造業」や「運輸業・郵便業」、「金融業・保険業」などがプラスに寄与した。
外需は前月比52.1%増の1兆6555億円で、3カ月ぶりに増加した。2021年2月以来の高い伸び率。船舶の大型案件があったほか、半導体製造装置の需要が高かった。
受注総額は前月比33.6増の3兆3661億円と、比較可能な2005年4月以降で過去最高の伸び率だった。
南武志・農林中金総合研究所理事研究員は「不透明感漂う中でこれだけ強い数字になったのは、投資意欲が健在だということだ」と指摘。一方、「インフレやそれを受けた日本以外の中銀の政策正常化が景気減速させるリスクには注意が必要」との見方を示した。
機械受注統計は機械メーカーの受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。設備投資の先行指標として注目されている。
*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
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(杉山健太郎)
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