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概要:米国の物価上昇率は40年ぶりの高い伸びで推移している。このため株式市場参加者に広がっているのは、米連邦準備理事会(FRB)の政策対応が後手に回り、物価抑制に向けて踏み込んだ利上げが必要になるので結局、景気後退(リセッション)に陥るのではないかとの懸念だ。
[24日 ロイター] - 米国の物価上昇率は40年ぶりの高い伸びで推移している。このため株式市場参加者に広がっているのは、米連邦準備理事会(FRB)の政策対応が後手に回り、物価抑制に向けて踏み込んだ利上げが必要になるので結局、景気後退(リセッション)に陥るのではないかとの懸念だ。
5月24日、米国の物価上昇率は40年ぶりの高い伸びで推移している。ウオール街で2021年4月撮影(2022年 ロイター/Carlo Allegri)
こうした不安が最近数カ月の米株下落をもたらし、有力銀行が軒並み弱気見通しを発表する要因になっている。
以下に大手金融機関の調査ノートに基づいたリセッションに関する見方と、下方修正後(現)と修正前(旧)のS&P総合500種の年末予想水準を記した。
◎ゴールドマン・サックス
向こう2年で米国がリセッションに陥る確率は35%。
S&P総合500種 現予想4300、旧予想4900
◎バークレイズ
S&P総合500種はさまざまな目先のマイナス要素を踏まえ、リスクが引き続き下振れ方向にある。現予想(報道ベース)は4500、旧予想は4800
◎ウェルズ・ファーゴ
年末から来年初めに米国は緩やかなリセッションに突入すると想定。今年の米国内総生産(GDP)成長率見通しは2.2%から1.5%に下方修正。S&P総合500種の現予想4200-4400、旧予想4500-4700
◎モルガン・スタンレー
向こう12カ月でリセッションになる確率は25%。S&P総合500種の現予想(報道ベース)3400
◎バンク・オブ・アメリカ
リセッションのリスクは「当面低いが来年になれば高まる」
S&P総合500種の現予想4500、旧予想4600
◎クレディ・スイス
米国で来年後半、欧州で今年中にリセッションとなるリスクが高い。
弱気相場シナリオに基づくS&P総合500種の現予想下限は3350
◎JPモルガン・チェース
株式市場はリセッションのリスクを織り込み過ぎで、米国とユーロ圏の株式市場でリスクテークを推奨。S&P総合500種の現予想4900(報道ベース)、旧予想5050
◎HSBCホールディングス
世界経済の成長の勢いが第2・四半期と第3・四半期に深刻に弱まると想定。S&P総合500種の現予想4450、旧予想4900
◎ドイツ銀行
リセッションは差し迫っていないが、株安長期化によって自己実現的なリセッションが起きるリスクを警告。S&P総合500種の現予想4750、旧予想5250
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