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概要:[30日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。商品関連株が大幅上昇して相場を押し上げた。ただ、ロシアとウクライナの停戦交渉進展に対する懐疑的な見方も広がり、中型株で構成するFT
[30日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。商品関連株が大幅上昇して相場を押し上げた。ただ、ロシアとウクライナの停戦交渉進展に対する懐疑的な見方も広がり、中型株で構成するFTSE250種指数は1.02%安で引けた。
FTSE350種石油・ガス株指数、鉱業株指数はそれぞれ3.93%、3.97%上昇。原油価格の反発を背景に石油大手のBP、シェルはそれぞれ3.1%、4.4%上げた。シェルは、JPモルガンによる株価目標の引き上げも好感された。
ロシア大統領府(クレムリン)は30日、ウクライナが紛争終結に向けた要求を書面で送ったという事実を歓迎するが、交渉については突破口の兆候はまだないと公表した。
エクイティ・キャピタルの首席マクロエコノミスト、スチュアート・コール氏は「和平交渉の突破口はみられないとする今朝のクレムリンの発表を受けて、ロシアによる軍事活動縮小の提案に対する懐疑的な見方が著しく高まった」と述べた。
ロシアは29日、ウクライナの首都キエフ周辺と同国北部での軍の展開を大幅に縮小すると約束した。
銀行株指数が1.34%下げたことも、相場全体の重しとなった。特に下げが目立ったのは英銀大手のロイズで、3.8%下落。RBCが投資判断を2段階引き下げ、「アンダーパフォーム」にしたことが嫌気された。
出版のピアソンは5.9%安。米プライベートエクイティー(PE)のアポロ・グローバル・マネジメントからの3度目の買収提案を拒否したと明らかにしたことが嫌気された。提案額は67億ポンド(88億ドル)だった。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。ロシアとウクライナの停戦協議の結果を見極めようと買い控える動きが目立ち、STOXX欧州600種指数は4営業日ぶりに下落した。
商品銘柄の比重が高い部門は上がり、資源株指数、石油・ガス株指数はそれぞれ2.41%、3.29%上昇した。原油と金属の価格が回復したのが材料視された。
AJベルの金融アナリスト、ダニー・ヒューソン氏は「(ロシアとウクライナの協議に)手詰まり感が強まり、ロシアがガス供給を停止した場合、ドイツは大きな問題に直面する。他からのガス調達は非常に難しい。供給の制限や問題が発生することになり、30日の欧州市場はそれに対する強い懸念を示した」と指摘した。
ドイツは30日、ガス供給を管理するための緊急事態計画を発動した。前例のない措置で、ロシアからのガス供給が途絶えた場合に政府が電力供給を制限する可能性がある。
ドイツのDAX指数は1.45%安。下落率は約3週間ぶりの大きさとなった。
経済成長の停滞や信頼感低下、高インフレの中で、経済指標や政策立案者による警告は、ロシアのウクライナ侵攻によって欧州経済全般がさらに悪化していることを鮮明にし、投資家の不安が高まっている。
個別銘柄では、ドイツのバイオテクノロジー企業ビオンテックが5.6%上昇。新型コロナウイルスに対する第1世代のワクチンの販売がけん引して増益となり、オミクロン変異株に対する防御効果を高める新ワクチン開発の臨床試験プログラムを拡大すると発表したのが材料視された。
ベルギーの映画館運営企業キネポリス・グループは4.7%下落。ニコラ・ド・クレルク最高財務責任者(CFO)の退任発表が嫌気された。
<ユーロ圏債券> ドイツ2年債利回りが2014年以来の高水準を付けた。ドイツとスペインのインフレ率が一段と高まったことを受け、インフレ抑制に向け欧州中央銀行(ECB)が早急な利上げを余儀なくされるとの見方が強まった。
ドイツ2年債利回りは10ベーシスポイント(bp)上昇し0.066%。前日には14年以降で初めてプラス圏に浮上していた。
域内全体では指標10年債利回りが7─8bp上昇した。
スペイン国家統計局が発表した3月の消費者物価指数(CPI)速報値は前年比9.8%上昇し、1985年5月以来の高い伸びとなった。
また、ドイツ連邦統計庁が発表した3月の欧州連合(EU)基準(HICP)の消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比7.6%上昇と2月の5.5%上昇から伸びが加速し、約40年ぶりの高水準を記録した。
スイスの資産運用会社ヴォントベルのシニアポートフォリオマネジャー、ルドビック・コリン氏は「スペインとドイツの一部で2─3カ月前には予測できなかったような高いインフレ率が発表された」と指摘。債券市場はパニックに陥っており、短期的な動向を予測するのは難しいと述べた。
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は30日、食品とエネルギー価格の上昇は続かず、スタグフレーションは避けられるとの見方を示した。
一方、ECB理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は30日の会見で、ウクライナ戦争が「劇的に」エスカレートしない限り、ECBが年末にかけて利上げを実施する可能性があると述べた。
また、ECBのホルツマン・オーストリア中銀総裁は29日、ECBは年末までに主要金利をゼロ水準まで引き上げるべきだと述べた。
ユーロ圏の金融市場はECBが今年、合計で約70bpの利上げを実施するとの見方を織り込んでいる
大和キャピタルマーケッツの経済調査部長、クリス・シクルナ氏は、ECBの利上げ幅はこれまでのように10bpではなく25bpになる可能性が高いと指摘。「小幅な利上げの必要性を感じられない」とし、「預金金利を少なくともゼロ水準に引き上げたいという願望があるだろう」と語った。
ドイツ10年債利回りは7bp上昇の0.71%と、前日に付けた4年ぶりの高水準近辺で推移。イタリア10年債利回りも7bp上昇した。
<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード
ユーロ/ドル 1.1161 1.1126
ドル/円 121.94 121.87
ユーロ/円 136.13 135.61
<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード
STOXX欧州600種 460.19 -1.90 -0.41 462.09
FTSEユーロファースト300種 1797.76 -6.91 -0.38 1804.67
ユーロSTOXX50種 3959.14 -43.04 -1.08 4002.18
FTSE100種 7578.75 +41.50 +0.55 7537.25
クセトラDAX 14606.05 -214.28 -1.45 14820.33
CAC40種 6741.59 -50.57 -0.74 6792.16
<金現物> 午後 コード
値決め 1933.85
<金利・債券>
米東部時間14時13分
*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード
3カ月物ユーロ 100.46 0.00 100.46
独連邦債2年物 110.54 -0.14 110.68
独連邦債5年物 128.10 -0.36 128.46
独連邦債10年物 157.16 -0.21 157.37
独連邦債30年物 183.32 -0.20 183.52
*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード
独連邦債2年物 0.018 +0.045 -0.037
独連邦債5年物 0.500 +0.044 0.445
独連邦債10年物 0.656 +0.004 0.644
独連邦債30年物 0.743 -0.002 0.736
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