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概要:総務省が4日発表した1月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で、前月(2.7%)から0.1ポイント悪化した。オミクロン株の感染拡大の影響で勤め先や事業の都合による離職が増えた。厚労省が発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は1.20倍と、前月から0.03ポイント上昇した。2020年4月以来の高い水準だが、1.5─1.6倍台だった新型コロナウイルスの流行前に比べると低い。
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[東京 4日 ロイター] - 総務省が4日発表した1月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で、前月(2.7%)から0.1ポイント悪化した。オミクロン株の感染拡大の影響で勤め先や事業の都合による離職が増えた。厚労省が発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は1.20倍と、前月から0.03ポイント上昇した。2020年4月以来の高い水準だが、1.5─1.6倍台だった新型コロナウイルスの流行前に比べると低い。
3月4日、総務省が発表した1月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で、前月(2.7%)から0.1ポイント悪化した。写真は2021年1月、都内で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
1月は月末時点で新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が34都道府県に適用されていた。
ロイターがまとめた事前予測によると、完全失業率は2.7%だった。
男性の失業率は3.0%と前月から0.1ポイント上昇。女性は2.4%で前月と同水準だった。
就業者数(季節調整値)は6693万人で前月に比べ19万人減少。
完全失業者数(同)は191万人で、前月に比べて4万人増加した。内訳では「非自発的な離職」が6万人の増加。「自発的な離職(自己都合)」が1万人増加、「新たに求職」が前月と同数だった。
休業者数(実数)は249万人。前月から59万人増加し、コロナ感染「第5波」に襲われていた昨年8月とほぼ同水準となった。宿泊業、飲食サービス業などでコロナの影響がみられた。
専門家からは、この先、ウクライナ情勢を受けて製造業の採用スタンスが慎重化する可能性が指摘されている。信金中央金庫地域・中小企業研究所の上席主任研究員、角田匠氏は「非製造業は国内の感染状況に左右されるので感染が落ち着いてくれば持ち直してくると思うが、ウクライナ情勢の深刻化が、製造業の投資や採用に関して慎重になる要因」だと述べた。
<有効求人倍率、20年4月以来の高水準 求人は製造業で持ち直し>
厚労省が4日発表した1月の有効求人倍率は1.20倍。有効求人が前月に比べて2.6%、有効求職者が0.7%それぞれ増加した。
有効求人倍率は仕事を探している求職者1人当たり、企業から何件の求人があるかを示す。求人、求職はともに3カ月間有効で、データは2021年11、12月、22年1月の動きが反映されたものとなる。
求人活動では自動車部品メーカーなど製造業を中心に持ち直しの動きが続いている。求職活動は4月からの新年度に向けてよりよい環境への転職を希望する動きがみられた一方、コロナ感染リスクを警戒して活動を手控える動きもあったという。
(杉山健太郎、小宮貫太郎)
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