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概要:[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日公表した2021年12月の企業向けサービス価格指数は前年比1.1%上昇の106.0となった。10カ月連続上昇し、指数は2001年7月(106.3)以来20年
[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日公表した2021年12月の企業向けサービス価格指数は前年比1.1%上昇の106.0となった。10カ月連続上昇し、指数は2001年7月(106.3)以来20年5カ月ぶりの高水準となっている。経済再開に伴って「運輸・郵便」、「広告」、「諸サービス」などが押し上げに寄与した。
前年比のプラス幅は前月から横ばいで、基調として緩やかな回復の動きが続いている。
最も押し上げに寄与したのは「運輸・郵便」。このうち「外航貨物輸送」は前年比38.6%上昇した。石油・石炭、鉄鉱石などの荷動きが回復している。「内航貨物輸送」は燃料油の価格が上昇。「国内航空旅客輸送」は感染状況の落ち着きなどを背景に年末年始の需要が回復した。
「広告」は、テレビ広告やインターネット広告、新聞広告を中心にプラス方向に寄与した。
「諸サービス」のうち「宿泊サービス」は前年比11.3%上昇。前年同月に「GoToトラベル」事業が中断し宿泊需要が減少に転じたことの反動が出た。感染状況の落ち着きを反映した需要回復も後押しとなった。ただ、今年1月に入ってからは「感染再拡大によって再び厳しい状況になっているという声もすでに出ている」(日銀の担当者)という。
このほか「不動産」、「金融・保険」、「リース・レンタル」なども押し上げ要因となった。
公表している146品目のうち、前年比で上昇したのは86品目、下落したのは28品目だった。上昇品目数が下落品目数を58品目上回った。
前月比では0.3%上昇した。12月は感染症の拡大が抑えられている中で人の流れも回復し、宿泊サービスや店舗賃貸で値上がりの動きがみられた。もっとも、オミクロン変異株への懸念が生じ「幅広いサービスの需要拡大までには至らなかった」(同)という。
同時に発表された21年(暦年)の企業向けサービス価格指数は前年比0.9%上昇の105.1だった。指数は01年(106.3)以来の高い水準。20年に新型コロナの影響が大きく出た類別で回復の動きがみられた一方、「宿泊サービス」のような対面型サービスには引き続き影響が出ていた。
1月以降の変異株の拡大を踏まえると、22年も引き続き新型コロナが大きな影響を与え続けることが想定されるという。
(杉山健太郎 編集:田中志保)
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