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概要:[オタワ 26日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は26日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を過去最低の0.25%に据え置いた。ただ、経済のスラック(需給の緩み)は完全に吸収されたとの認識を示
[オタワ 26日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は26日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を過去最低の0.25%に据え置いた。ただ、経済のスラック(需給の緩み)は完全に吸収されたとの認識を示したほか、インフレ率は予想よりも長期にわたり高止まりするとし、近く2018年以降で初となる利上げに踏み切る姿勢を示した。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、中銀は20年3月以降、3回の利下げを実施。これまでは金利を低水準にとどめると確約していたが、今回はこうした確約は行わなかった。
中銀は声明で「将来的に金利は引き上げられる必要があると予想している。引き上げのタイミングとペースは、2%に設定しているインフレ目標の達成に向けた中銀のコミットメントに導かれる」とした。
同日発表した1月の金融政策報告書では「労働市場に関する指標、企業信頼感に関する調査、コアインフレ指標を含む広範な指標は、経済のスラックが現在吸収されていることを示唆している」と指摘した。
マックレム総裁は「われわれは数回の利上げが必要なことを示唆した。ただ自動的なものではなく、毎回の会合で政策金利を決定していく」と発言。国債保有額の削減については「利上げしたら、再投資の段階を脱し、少なくとも一部のカナダ国債をバランスシートから吐き出すことを検討する」と述べた。
中銀はインフレ率について、22年上半期を通して5%近辺に高止まりし、年末までに3%近辺に低下すると予想。22年の平均インフレ率見通しを4.2%と昨年10月時の3.4%から引き上げた。一方で、23年には2.3%に鈍化し、24年は2%目標近辺で推移するとした。10月時点では、22年末までには2%近辺に低下するとの見方を示していた。
中銀は新型コロナのオミクロン株の感染拡大で世界的な経済活動が鈍化しているとして、国内経済成長率見通しも下方修正。21年で4.6%、22年で4.0%とそれぞれ10月時の5.1%、4.3%から引き下げた。ただ、オミクロン株の影響は一時的なもので、過去の感染拡大の波ほど深刻な影響は及ばないとの見方を示した。
インフレ要因となっているサプライチェーン(供給網)のボトルネックについては22年に解消されると想定。堅調な需要と回復しつつある供給により、予測期間中は力強い成長が見込まれるとした。
カナダでは店頭で販売される食品価格が前年比で約6%上昇。中銀は金融政策報告書で「このような食品価格の上昇は今後も続きそうだ。その結果、カナダ銀行は22年にかけて食品価格のインフレ率が過去の平均を上回ると予想している」とした。
今回の決定会合に先立ち、短期金融市場では0.50%への利上げが決定される確率が約70%であることが織り込まれていた。ただ、ロイターが実施したアナリスト調査では金利据え置きが予想されていた。[BOCWATCH]
今回の発表を受け、短期金融市場が織り込む、3月に0.50%への利上げが決定され年内に少なくとも5回の利上げが実施される確率は約90%となった。
マネックス・ヨーロッパとマネックス・カナダのFX分析部門責任者、サイモン・ハービー氏は、現在のインフレに関する背景と住宅価格の高騰を考慮すると、今回の金利据え置きは「失敗」だったかもしれないと指摘。年内の急な利上げを余儀なくされる可能性があるとした。
カナダの昨年12月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年比4.8%と、1991年9月以来、約30年ぶりの高い伸びを記録。中銀が設定するインフレ目標レンジ(1─3%)を9カ月連続で上回った。
次回の政策決定会合は3月2日。
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