アップル時価総額3兆ドルに迫る、マイクロソフトより先行

ロイター編集

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１２月１３日、米アップル株の時価総額が、米大手ＩＴで初の３兆ドルにもう少しのところまで迫った。３兆ドルを達成するのに必要な１８２．８６まであとわずかの１８２．１３まで一時上昇した。写真はアップルのロゴ。サンフランシスコで２０１６年６月撮影（２０２１年 ロイター／Stephen Lam）

［１３日 ロイター］ - 米アップル株の時価総額が１３日、米大手ＩＴで初の３兆ドルにもう少しのところまで迫った。３兆ドルを達成するのに必要な１８２．８６まであとわずかの１８２．１３まで一時上昇した。

ｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）やマックブックといった製品や、動画配信のアップルＴＶやアップルミュージックなどのサービスへの消費者の人気が続くとの投資家の見方を背景に、アップル株の上昇率は先週に約１１％、年初来では３０％を超えている。

アップルの時価総額が２兆ドルからここまで来るのには１年４カ月しかかからなかった。コロナ禍で消費者や企業がテクノロジーへの依存を強めたのに乗じ、グーグル親会社アルファベットやアマゾン・ドット・コムなどの株価が値上がりするのを先導した形だ。これに対し、アップルの時価総額が１兆ドルから２兆ドルになるには２年かかった。

フランク・キャピタルのポートフォリオマネジャー、ブライアン・フランク氏は「アップルは今や、市場で最も時価総額の膨らんだ企業の１つになった。米国のテクノロジーが世界でいかに優位になっているかの表れだ」とした上で、「現状では今後可能性のあるあらゆる良い成果を今の株価は織り込んでいるように見える」と指摘。こうした状況がこれからも続くと投資家が信じるかどうかはアップル次第だとも述べた。

シノバス・トラスト・カンパニーのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、ダニエル・モーガン氏によると、投資家が今後の新たな収益源として期待しているのは、たとえば電気自動車（ＥＶ）「アップルカー」構想。現状でアイフォーンの売上高に比べれば大きく見劣りするアプリやアップルＴＶなどのサービス部門の成長もしかりだ。

時価総額が記念すべき３兆ドルを超えれば、ティム・クック最高経営責任者（ＣＥＯ）の評価も一段と上がることだろう。ＯＡＮＤＡのアナリストのエドワード・モヤ氏は「クック氏はこの１０年、素晴らしい仕事をしてきた。おかげでアップル株の上昇率は１４００％だ」と語る。アップル株の年間リターンが１９９０年代以降、２２％なのに対し、Ｓ＆Ｐ総合５００種は９％弱だ。

同社の時価総額が３兆ドル台を達成すれば、２兆ドル台はマイクロソフトだけになる。アマゾンとテスラは１兆ドル台だ。

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