【新型コロナ】ＮＹ州、制限緩和へ－ワクチンでも終息困難とＷＨＯ

世界保健機関（ＷＨＯ）で緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は、新型コロナウイルスがワクチンによって近い将来に感染しなくなる状況には至らないとの見解を示した。

米国立アレルギー感染症研究所（ＮＩＡＩＤ）のアンソニー・ファウチ所長は２度目のワクチン投与が遅れることについて懸念していると述べた。

ファウチ氏、２度目の投与遅れについて「懸念」－新型コロナワクチン

ニューヨーク州のクオモ知事は、ホリデーシーズン後に感染者が急増したものの現在は状況が好転しており、制限措置の緩和と経済活動の拡大に着手できるようになったとの認識を示した。

ニューヨーク市はワクチンの供給不足により、ヤンキースタジアムなど大型施設でのワクチン接種を延期している。デブラシオ市長はワクチン供給が増加し、より柔軟な形で供給が行われるようになれば、同市では週当たり50万人の接種が可能だと述べた。

米国内でも特に状況が悪化しているカリフォルニア州は、州全域で感染拡大ペースが緩み、入院者数の伸びが鈍化したことから、地域を対象に発令していた外出禁止令を解除した。

米モデルナはワクチンの効果増強を狙ったブースター（追加接種）について、人を対象とした治験を開始する予定だと明らかにした。南アフリカで最初に発見された感染力が強い変異種への対応が目的。研究所での試験では、同社ワクチンの南ア変異種への効果は、従来種に対するものより弱い可能性があることが示された。

モデルナ、ワクチン追加接種の治験を開始へ－南ア変異種への対応で

米ジョンズ・ホプキンズ大学とブルームバーグの集計データによると、世界の感染者数は9950万人を超え、死者数は210万人を上回った。

グテレス国連事務総長は途上国の新型コロナワクチン接種支援に富裕国が直ちに動かなければ、さらなる変異種が発生して現在のワクチンが無効になる可能性があると警告した。

イタリアでは新規感染者が8562人と、昨年10月14日以来最少となった。前日は１万1629人だった。英国でも新規感染が２万2195人に減少。昨年12月中旬以来の少なさだった。

米メルクは２つのワクチン開発プログラムを打ち切る。初期の臨床試験で自然感染や既存のワクチンと比べ、免疫反応が劣るとデータで示された。

米メルク、２つの開発プログラム打ち切り－新型コロナワクチン

香港政府は米ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発したワクチンの緊急使用を認めたと発表した。