【新型コロナ】米で初の変異種確認－加州南部、自宅待機令を延長

米コロラド州のポリス知事は29日、英国で発見されたものと同じ新型コロナウイルス変異種の初症例が同州で確認されたと発表した。米紙ワシントン・ポストによると、感染力の強い変異種の感染が米国で確認されたのは初めて。

同知事によれば、感染したのは20代の男性で渡航歴はない。保健当局が解除を認めるまで隔離される。

テキサス州では29日、新たに２万6990人のコロナ感染が確認され、１日当たりの最多を更新した。23日に記録した従来の最多を41％上回った。ホリデー期間に未報告だった分が今回の集計に含まれた可能性があると、州保健当局は指摘した。

バイデン次期米大統領は29日、トランプ政権のコロナワクチン配布が遅々として進んでいないと批判した。必要とされるペースよりも「はるかに遅れている」として、１日当たり100万回分まで加速させると表明した。

米国立アレルギー感染症研究所（ＮＩＡＩＤ）のアンソニー・ファウチ所長は米国での新型コロナウイルス感染症（ＣＯＶＩＤ１９）のワクチン接種率について、当初の予定よりも遅れていると述べた。また、年明けに感染者が急増する恐れがあるとの懸念を示した。

ワクチン接種率、米国は後れを取っている－ファウチ氏が警告

欧州連合（ＥＵ）は米ファイザーと独ビオンテックから新型コロナワクチンを１億回分追加供給を受ける。ＥＵの行政執行機関、欧州委員会のフォンデアライエン委員長がツイートで明らかにした。ＥＵへの供給は計３億回分となった。

米疾病対策センター（ＣＤＣ）は、大統領就任式が行われる来年１月20日までに米国の新型コロナによる死者が累計で40万人に達するとの見通しを示した。これは今後数週間で６万5000人がＣＯＶＩＤ１９で死亡することを意味する。

アイルランドのドネリー保健相は英国で見つかった新型コロナ変異種について、「情勢を一変させる」可能性があるとの見解を示した。

ニューヨーク州のクオモ知事はＣＤＣの勧告に従い、陽性者と濃厚接触したものの検査で陽性となっていない人の隔離期間を14日から10日に短縮すると表明した。

米ジョンズ・ホプキンズ大学とブルームバーグの集計データによると、世界の感染者数は8170万人を超え、死者数は178万人を上回っている。