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概要:英エネルギー大手BP<BP.L>は4日、第2・四半期決算が、新型コロナウイルス危機を受けた需要の落ち込みで過去最大となる67億ドルの最終赤字になり、10年ぶりの減配を発表した。 BPはまた、国際石油資本(メジャー)から総合的なエネルギー会社に転換するための事業計画も発表し、石油・天然ガス生産を2019年比で40%減らす方針を示した。 最終赤字は、巨額の減損処理が原因。石油・ガス価格予想の引き下げに伴い探査資産の評価を
[ロンドン 4日 ロイター] - 英エネルギー大手BP(BP.L)は4日、第2・四半期決算が、新型コロナウイルス危機を受けた需要の落ち込みで過去最大となる67億ドルの最終赤字になり、10年ぶりの減配を発表した。
BPはまた、国際石油資本(メジャー)から総合的なエネルギー会社に転換するための事業計画も発表し、石油・天然ガス生産を2019年比で40%減らす方針を示した。
最終赤字は、巨額の減損処理が原因。石油・ガス価格予想の引き下げに伴い探査資産の評価を65億ドル引き下げるなど、総額174億ドルの減損処理をした。
ルーニー最高経営責任者(CEO)は声明で、第2・四半期業績は厳しい環境とともに、エネルギーの今後と新たな会社のありかたを模索するなかで長期の価格予想を引き下げ、減損処理をしたことを反映したと説明した。
<脱石油へ行程表>
BPは9月に発表する予定の事業戦略の一部を公表し、脱石油の方針を鮮明にした。
低炭素エネルギー向け投資を2030年まで年50億ドル拡大するとともに再生エネルギーによる発電量を50ギガワット(GW)に増やす。
石油・天然ガスの生産量は2019年比で少なくとも日量100万石油換算バレル(BOE)減らす。
これらの計画に関連して2025年までに250億ドル規模の資産売却を目指す。
レッドバーンの株式アナリスト、スチュアート・ジョイナー氏は、BPの戦略転換を評価。「低炭素関連投資の収益性を巡る疑問はどうしても出てくるだろうが、BPは低炭素社会に向けた事業転換で業界の先頭を走っている」と述べた。
<10年ぶりの減配>
四半期配当は50%減の1株=0.0525ドルと、アナリストの予想(40%減)を上回る減配となった。第1・四半期は、市況が悪化する中、減配を見送っていた。
BPが前回、配当を引き下げたのは2010年。米メキシコ湾の海底油田掘削施設で爆発が起き、大量の原油が流出して対応に追われた。
純債務は409億ドル。第2・四半期は債券発行で190億ドル調達した。調達額は、業界で最高だった。
負債比率は33.1%と自社目標を上回った。格付け引き下げの可能性がでてきた。
最終損失は同社が集計したアナリスト予想の68億ドルとほぼ一致した。前年同期は28億ドルの黒字、第1・四半期は7億9100万ドルの黒字だった。
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