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概要:米銀行業界を監督する2つの規制当局が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対策として銀行のレバレッジ制限を緩めることを渋っているため、大量の資金が融資に回らずに銀行子会社に滞留している。
米銀行業界を監督する2つの規制当局が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対策として銀行のレバレッジ制限を緩めることを渋っているため、大量の資金が融資に回らずに銀行子会社に滞留している。
銀行が資産に対して保持しなければならない自己資本の要件を定めるレバレッジ規定を米連邦準備制度理事会(FRB)は緩和したが、米通貨監督庁(OCC)と連邦預金保険公社(FDIC)は追随する意向がないと、事情に詳しい関係者3人が述べた。
FRBは新型コロナによる経済危機の中で銀行が家計や企業への融資を増やせるように1年間の暫定措置として同規制を緩和すると1日に発表した。ただ、この規制緩和により銀行の資本バッファーが薄くなるため、金融危機に対する業界の安全性は低下する恐れがある。
FRB、大手銀行のレバレッジ比率規制を一時的に緩和
FRBの監督対象は銀行持ち株会社のみ。このため、OCCとFDICが規制を緩めないことはウォール街にとって大きな意味を持つ。例えばJPモルガン・チェースの資本要件は低くなるが、OCCの監督下にある部門のチェース銀行は下がらないことになる。
連邦機関の間で協議は続いており、OCCとFDICも最終的にはFRBの後を追うかもしれないと、非公開の議論だとして関係者が匿名を条件に述べた。
FDICとOCC、FRBの報道官はコメントを控えた。
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