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概要:マイナス利回りの債券を巡り、米国が独自の問題を抱えている。
マイナス利回りの債券を巡り、米国が独自の問題を抱えている。
ドイツや日本などとは異なり、米国は債券保有者に依然としてプラスのリターンを提供している。しかし、10年物のインフレ連動国債(TIPS)のいわゆる実質利回りは先月、ゼロを下回り、2016年11月の大統領選直前以来の低水準を付けた。
実質利回りがマイナスになったのは初めてではないが、インフレ期待の低下と同時にマイナスに転じており、ウォール街に二重の警鐘を発している。
ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「実質利回りが急降下した。低下のペースが厄介だ」と述べ、「インフレ期待も低下していることから、米金融当局が想定していたサイクル半ばの緩和というよりも、はるかに長期間の利下げを正当化する大幅な景気減速が市場に織り込み始めつつあることが示されている」と分析した。
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