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概要:米デュポンは食品添加物や原料を製造する「ニュートリション&バイオサイエンス」部門(本部コペンハーゲン)の分離を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
米デュポンは食品添加物や原料を製造する「ニュートリション&バイオサイエンス」部門(本部コペンハーゲン)の分離を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
特殊化学メーカーのデュポンは同部門の売却やスピンオフ(分離・独立)などの選択肢を評価するため、アドバイザーと協力している。情報の非公開を理由に関係者が匿名で語った。課税を回避できる「リバース・モリス・トラスト」方式による他社との合併も検討しているという。
関係者によれば、こうしたディールの相手になり得ると考えられる企業はオランダのロイヤルDSM、アイルランドのケリー・グループ、スイスのジボーダン、米インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)など。一部の企業は買収提案の可能性を視野にアドバイザーを確保しているという。
同部門の価値は、競合会社の市場評価に基づくと単独で200億ドル(約2兆1200億円)以上と推計されると、関係者は指摘した。
報道を受けてデュポンの株価は上昇。ニューヨーク市場での終値は3.7%高の68.53ドルと6月以来の大幅高となった。
関係者によると、検討は初期段階で、同社は分離しないことを選ぶ可能性もある。また、買い手候補と正式な協議もまだ開始していないという。
デュポンとIFFの担当者はコメントを控えた。DSMとケリー、ジボーダンからは今のところコメントを得られていない。
2017年の合併で誕生した「ダウ・デュポン」は今年、ダウとコルテバの分離が完了し、社名をデュポンに変更した。
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