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概要:アマゾンが初開催した未来の社会をつくる技術のカンファレンス「re:MARS」。登壇したジェフ・ベゾス氏が語った「本当の未来予想」とは何か。現地からお届け。
ベゾス「時間経過に対して安定している、大きなアイデアを見つけることが重要なんです。それらは結局、“顧客のニーズ”そのものです。それ以外の要素は非常に激しく変動します。
競合他社が誰であるか、その活動がどのようなものであるかなど、動的に変化するものに基づいて戦略を立てているのであれば、常に戦略を変更する必要があります。しかし、顧客のニーズは時間が経過しても安定しています。
例えば、(顧客のニーズである)低価格を提供するため、低コスト構造を実現するには何ができるのか? それを自分のビジネスの中で考え続けることが重要です。
とはいえ“なにが変わって、なにが変わらないのか”を深く研究する必要はありません。重要なのは、“あなたにとっての答え”をすぐに示すことができること、そして、それにあわせて組織を整えることです」
未来のために月への「インフラ」を作る
re:MARS会場に展示された、ブルー・オリジンの宇宙船。
ベゾス氏は、「最近アマゾンで行ったリスクの大きな決断はなにか」と問われて、「低軌道衛星への投資」だと答えている。
プロジェク・カイパー」と名付けられたこの計画は、3000個を超える衛星を打ち上げ、地球のあらゆるところでブロードバンド・ネットワークを利用可能にすることが目的だ。かなり長期的なビジョンに基づく計画だが、「こうした全世界に奉仕するビジネスは、結局アマゾンのためにもなる」という。
米アマゾンが公開しているProject Kuiperの求人情報。6月8日時点で77のポジションを募集している。
出典:Amazon
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ベゾス氏は、宇宙ビジネスに多くの時間を割いている。彼が率いるもうひとつの企業である「ブルー・オリジン」は、5月に「ブルームーン」と名付けられた月着陸船を公開している。彼は長期的計画に基づき、本気で月へ行くことをビジネスにしようとしているのだ。なぜ月を目指すのだろうか?
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ベゾス「“ブルームーン”プログラムでは、月着陸船を作り、月に戻るために働いています。
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月は資源豊富な隣人であることが分かっています。
いまや、月の影のあるクレーターの中には氷の形の水があることを知っています。水はロケットの推進剤に必要な、非常に貴重な資源です。それに、重力も非常に小さい。地球の6分の1ですから、地球から打ち上げるのに比べ、24分の1のエネルギーで済みます。
宇宙で大きなことをするためには、宇宙にある資源を使う必要があります。だから、月は素晴らしいんです。
私達が宇宙に行く理由は、地球を救うためだと考えています。
私達は、この文明を持続せねばなりません。重工業を地球外に移す必要があります。電力へのアクセスは宇宙ではもっと簡単になり、地球は住居と軽工業に分けられます。それが私たちの未来です。成長し続けるなら、我々はこの惑星を守る必要があります。
そのために、まずやらなければいけないのは、“真に運用可能で、再利用可能なロケットを持つ”ことです。現在のロケットは高すぎる。旅客機のように、最初から合理的なデザインでなければいけないんです」
BlueMoonプロジェクトの公式ページ。
出典:BLUE ORIGIN
ベゾス氏は、ブルー・オリジンでのビジネスを「インフラ作り」に例える。それは、アマゾン創業時とはまた違うチャレンジだ。
ベゾス「 思えば、アマゾンを1994年に創業するのは簡単でした。小額の資本で良かったんです。アメリカの郵便網と輸送システムがあったので、自ら輸送ネットワークを構築する必要はありませんでした。支払いシステムとしては、すでにクレジットカードがあり、長距離電話網も、その先にあるインターネットもありました。アマゾンのような企業を作るための基盤は、すでに社会にあったんです。
しかし、宇宙ビジネスの会社を、今日すぐに立ち上げることはできません。あまりに必要な資本、すなわち入場料が高すぎるからです。
そしてその理由は、宇宙のためのインフラが存在しないことです。
だから、ブルー・オリジンでの私の使命は、米国郵政公社を作ることと同じです。
私がアマゾンをアメリカのインフラの上で創業したように、将来の世代が、我々の作った宇宙へのインフラの上に立つことができるようにしたいんです」
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(文、写真・西田宗千佳)
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