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追加利上げはデータ次第とのＦＲＢの姿勢、ドル弱気派の追い風に
概要：米ドルには一段の下落余地があると見受けられる。26日に0.25ポイント利上げを決めた米金融当局はさらなる金利引き上げについてデータ次第だとし、現行の引き締めサイクルが終わりに近づいていると、トレーダーは自信を深めることになった。
米金融当局のメッセージは、米景気減速に伴い金融当局の追加利上げ意欲が後退し、米ドル安見通しの妥当性が裏付けられるとして、語気を強めるアライアンス・バーンスタインやＭ＆Ｇインベストメンツといった弱気派に新たな追い風となる。
米商品先物取引委員会（ＣＦＴＣ）のデータによれば、資産運用会社は米ドルのショートポジションを過去最高水準に積み上げ、ヘッジファンドも今月に入り米ドルのネットショートに転じた。
ステート・ストリート・グローバル・マーッケツ（ＳＳＧＭ）のグローバル・マクロストラテジスト、ノエル・ディクソン氏は「当社の機関投資家顧客から大口の米ドル売りが出ている」とし、「純正なディスインフレをうかがわせる話があれば、市場は喜んで手掛かりにしたい考えで、当社の内部指標でそれが確認される」と語った。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は27日の取引で0.3％低下。アジアの新興市場国通貨は上昇し、タイ・バーツとマレーシア・リンギットが最も上げている。
ダラーグ・マヘル氏をはじめとするＨＳＢＣホールディングのストラテジストは米ドルについて、米景気の深刻な落ち込みなしで、インフレ率が当局目標に向けて鈍化し続けるかどうかが鍵を握るとみている。
マヘル氏らはリポートで、「最近の大半のケースのように、米経済統計がゴルディロックス・シナリオを裏付けるのであれば、米ドルの下落基調は再開する可能性がある」とする一方、「米国のインフレ率が高止まりするか、一段と顕著な景気減速があれば、米ドルは上昇するだろう」との見方を示した。
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