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概要:スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)はクレディ・スイス・グループのその他ティア1債(AT1債)を無価値とした先月の決定について、複数の訴訟に直面している。
UBSによる緊急買収合意に伴いAT1債は無価値に
行政裁判所は4件の訴訟を受け付けた-原告は明らかにせず
スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)はクレディ・スイス・グループのその他ティア1債(AT1債)を無価値とした先月の決定について、複数の訴訟に直面している。
スイスの行政裁判所はクレディ・スイスのAT1債に関連して4件の訴訟を受け付けた。報道官が20日明らかにしたが、原告や請求内容についてのコメントは避けた。
無価値とされたAT1債は約170億ドル(約2兆3000億円)相当だった。AT1債保有者は不当な扱いを受けたとし、無価値とされる前日に法律が書き換えられたことを指摘。UBSグループによる緊急買収でクレディ・スイス株主は30億ドル相当を受け取ったため、銀行整理の際に最初に損失を吸収するのは株主という原則に反することも問題となる。
法律事務所のクイン・エマニュエル・アークハート・サリバンおよびパラス・パートナーズは先月の買収合意発表以来、損失を被った債券保有者を支援している。
FINMAの報道官はコメントを控えた。FINMAはこれまで、無価値とすることを可能にした条項が債券の目論見書に記載されていると説明している。
一部の投資家は無価値となったAT1債を底値で購入。将来のある時点で何倍ものリターンにつながることを期待している。買い手にはマラソン・アセット・マネジメントやレッドウッド・キャピタル・マネジメント、ソナ・アセット・マネジメントなどが含まれる。
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